Windows 7が失敗するかもしれない10の理由 - (page 3)

文:Jack Wallen 翻訳校正:石橋啓一郎

2009-10-06 08:00

8:他にもっとましな選択肢がある

 この項目が登場するのを予期していた人もいるだろう。Mac OS XもLinuxも、市場に力強い進出を果たしている。最近リリースされたLinuxは、ますます改善され、ユーザーにはずっと使いやすくなっており、この競争の先行きは見えにくくなってきている。そして、Microsoftが間違いを1つ犯すたびに、競争相手にとっては1歩前進となる。Windows Vistaは大きな間違いであり、競争相手を引き離しておくためには、単にその大惨事を焼き直す以上のものが必要になるだろう。Windowsに幻滅する人が増えており、彼らは他の選択肢を探し始めている。幻滅したWindowsユーザーには、いいニュースがある。Ubuntu 9.04は、これまでにリリースされたLinuxの中で、もっともユーザーが使いやすいものの1つだ。そして、Mac OS X Snow Leopardで追加されたExchangeのサポートは、Microsoftが恐れるべきものだ。

9:XPモードは使えない可能性がある

 Windows VistaではなくXPでアプリケーションを実行したいのであれば、仮想化技術を使うというソリューションがあり得る。しかし、問題が1つある。そのためには、少なくとも2GBのRAMと、ハードウェア仮想化技術をサポートしているプロセッサを持っている必要があるということだ。XPモードは、仮想化ソフトウェアと、完全なライセンスが与えられたバージョンのWindows XPという2つの部品からなっている。Windows XPはWindows 7には同梱されていないが、Professional、Ultimate、Enterpriseのいずれかのライセンスを持っていれば、無料でダウンロードすることができる。問題は、プロセッサのハードウェア仮想化技術の方だ。Windowsのエンタープライズおよび仮想化戦略担当ディレクターであるScott Woodgate氏は、どのチップが仮想化技術をサポートしているかについて、次のように述べている。「この機能を持っているPCもあれば、持っていないPCもある。どのPCがこの機能をサポートしていて、どれがサポートしていないかは、本来あるべきほどはっきりしていない」(Woodgate氏)

10:DRMと戦う必要がある

 DRMはユーザーの苦しみの元であり、Windows 7にはこの機能が含まれている。このDRMの機能の1つに、「禁止されたデバイス」がそのマシンに接続されていないことを保証することを目的とするコードがある。この「禁止されたデバイス」とは、出力の保存に使えるデバイスのことだ。デジタル出力は30ミリ秒ごとに、アナログ出力は150ミリ秒ごとにチェックされる。他の「機能」でもやはりDRMを使っていたり、必要としていたりしており、それらのほとんどは、ハリウッドが必要とする場合に備えて用意されている。言い換えれば、Microsoftはレコード業界に対して、彼らが必要な場合に備えてユーザーに対抗する力を与えているということだ。これはユーザーのことを考えてのことではないし、Microsoftの考え方の一端を示すものだ。

最後に

 Windows 7への移行について、考え直させることができただろうか?十分ではなかったかもしれない。しかし、これらのWindows 7の問題の中には、読者に「アップグレード」すべきかどうか考え直させるものもあったかもしれない。

 Windows 7について、どう思われるだろうか?意見を聞かせて欲しい。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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