新しいユーザーに新しいOSを使い始めようとするとき、その体験は悲劇にも、感激にもなり得る。そのどちらになるかは、多くの問題によって決まる。それらの問題のうちの第1は、どれだけ容易に移行できるかということだ。もしユーザーが次々に壁に突き当たれば、彼らは結局あなたに頼ってくるか、諦めるかのどちらかだ。しかし、そうならない方がいいに決まっている。
この記事では、インストール状態のUbuntu 10.04を、できる限り初心者が使いやすいものにするための10のステップを紹介する。この記事を読めば、読者も「完全版ディストリビューション」を自分で作成し、すぐに使える状態の初心者向けLinuxディストリビューションを用意できるだろう。では、手順について説明していこう。
1.Flash
新しいユーザーには、Flashは常に大きな問題となる。自分のお気に入りのサイトが、デフォルトの(またはすべての)ブラウザで見られないことほど、ユーザーをいらつかせることはない。この世界で一番使われているブラウザのプラグインを、周到にインストールしておくことが大事だ。一番簡単な方法は、「アプリケーションの追加と削除」ユーティリティを使ってFlashを検索し、公式のAdobe Flashをチェックして、[適用]をクリックするというものだ。インストール終了後は、ブラウザを開いてアドレスバーにabout:pluginsと入力すれば、すべて設定されているのがわかるはずだ。
2.マルチメディアコーデック
これはもう少し難しい問題だ。なぜなら、ユーザーがどんな種類のファイル形式を再生しようとするかわからないからだ。OGGファイルであれば、問題なく再生できる。しかし実際には、ほとんどのユーザーはOGGを使っていない。ほとんどのユーザーは、音楽再生にMP3ファイルやACCファイルを使っている。このMP3の問題は、Linuxにとっては苦痛の種だ。ひどいことに、Ubuntu One MusicサービスではMP3ファイルがダウンロードされるにも関わらず、それらのファイルを再生するには、OSのインストール後に改めてコーデックのインストールが必要になるのだ。もちろんライセンスの問題があることは理解できるが、MP3は(不可逆圧縮方式ではあるが)あらゆるところで使われているファイル形式であることを考えると、問題がある。とにかく、あなたはこれらのファイルのコーデックをインストールしておく必要がある。これには、次の手順に従えばよい。
- ブラウザのウィンドウを開く。
- ブラウザに、apt:ubuntu-restricted-extras?section=universe?section=multiverseというURLを入力する。
- ソフトウェアのインストールを許可する。
3.DVD再生
ユーザーがマシン上でDVDを見たがっているとしよう。インストール直後には、これはうまくいかないかもしれない。確実に再生できるようにするには、まず(上記の方法で)コーデックをインストールし、その後次の手順に従う。
- ターミナルウィンドウを開く。
- sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.shというコマンドを実行する。
- パスワードの入力を求められたら入力する。これで作業は終了する。
以上で終わりだ。これで、ユーザーがDVDを入れれば、デフォルトのDVDプレーヤーが開いて動画を再生してくれるはずだ。