Skypeにリモートから電話の通話内容を盗聴することを可能にするバックドアが存在するのではという憶測が、欧州から流れてきている。
評価の高いHeise Onlineに掲載されたレポートでは、この問題は2008年6月に規制当局と複数のISPとの会合で議論されたもので、この場でオーストリア内務省の高官は「当局としてはSkypeの会話が盗聴できることに問題はない」と発言したという。
レポートには、会合のほかの参加者の多くもこの発言があったことを認めているとある。
Heise Onlineによれば、Skypeの役員は、この人気の高いインターネット電話サービスにバックドアが存在するかどうか、システムにアクセスできる特定のクライアントやデータストリームを復号化できる特定の鍵が存在するかといった個別の問い合わせには、詳しい回答をすることを拒んでいるという。
このeBayの子会社の広報担当者からの回答は、「Skypeはメディアの憶測にはコメントしない。Skypeは現在のところこれ以上のコメントは行わない」という短いものだった。これまでにも、Skypeが関心を示した政府に販売していると言われる特別な盗聴用デバイスの存在がうわさになっている。
ベンダーは同社の独自仕様のSkypeプロトコルの詳細やクライアントの動作を明らかにしておらず、Skypeにほかにどのような機能があるか、企業環境で利用することにどんなリスクがあるかといった問題は未解決のままだとレポートでは述べられている。
また、オーストリア警察はSkypeを盗聴することができるという放送局のレポートも引用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ