メディアは毎日のように中国のサプライチェーンの悪い面に関する新たな警告を報じている。最初は、おもちゃに鉛が含まれていた問題であり、次は中国製の牛乳にメラミンが混入していた問題だった。そして今は、偽のCisco製品にバックドアがあるのではないかと取り沙汰されている。
最近のBusinessWeekの記事では、偽のCiscoルータが西側諸国のサプライチェーンに紛れ込んでいる可能性を提起した、2007年の終わりから続く刑事追訴について扱っている。それらの機器の購入者には、いくつかの政府機関や政府機関の契約業者もあり、これには軍の組織も含まれている。
偽の製品については経済的な問題も大きいが、重要インフラにバックドアを組み込まれているのではないかという外交的な問題もある。実際にはこのシナリオは考えにくいもので、トロイの木馬を仕掛けたルータを作るよりも、ソーシャルエンジニアリングやトロイの木馬を使ってデスクトップを攻撃した方が、はるかに費用対効果が高い。とにかく、その可能性がFBIに偽ルータの販売を取り締まる「Operation Cisco Raider」を開始させた。
おもちゃや食品と違って、これらのルータに関する詳細な分析は、高価でしかも不完全な可能性のあるものになる。CIAが始めたソビエトの石油パイプラインを妨害したという真偽の怪しい話のように、これらの偽デバイスが純粋なクローンなのか、悪意のある存在なのかを確かめるのは難しいかも知れない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ