Adobeがクリックジャッキング問題に対処

文:Ryan Naraine(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:石橋啓一郎

2008-10-16 11:28

 Adobeはセキュリティが向上したFlash Player 10(Techmemeの記事)を公表した。今回のバージョンには、少なくとも5件の重大なセキュリティ上の脆弱性に対するパッチと軽減策が施されている。

 Adobeによれば、Flash Player 10で対処した脆弱性には、攻撃者がFlash Playerのセキュリティ管理をバイパスできるものが含まれている。

 Adobeの勧告には、次のようにある。

 Adobe Flash Player 9.0.124.0以前のバージョンに潜在的な脆弱性が確認された。攻撃者がこれらの潜在的な脆弱性を悪用した場合、Flash Playerのセキュリティコントロールをバイパスできる。Adobeはユーザーに対し、各プラットフォームで提供されている最新バージョンのFlash Playerにアップデートすることを勧める。これらのセキュリティ強化策と変更点が既存のコンテンツ影響を与える可能性があるため、顧客はこのAdobe Developer Centerの記事をレビューして、保有しているコンテンツに影響があるかどうかを調査し、確実に滑らかな移行ができるよう直ちに修正の実装を始めることを勧める。

 今回の修正では、過去にここでも報じたクリックジャッキングの脅威とクリップボードハイジャック攻撃も対象になっている。

 これらの攻撃シナリオへの脆弱性を持つFlash Player 9に対するパッチは、まだ提供されていない。Appleによれば、このパッチは11月の始めに公開される予定となっている。

 また、Flash CS3 Professionalに対する、コード実行の脆弱性に関するもう1件の「緊急」のセキュリティ情報が公開されている。

 攻撃者がこの問題を悪用するには、ユーザーに特別に作成されたSWFファイルを開かせる必要がある。Adobeは開発者に対し、求めていない、あるいは疑いのあるSWFファイルを受け取った際には注意することを勧める。この問題はFlash CS 4 Professionalには影響がない。また、これらの問題は、Mac版のFlash CS 3 Professionalには影響がない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]