--Socialtextはオープンソースコミュニティにも深く関わっているようですね。
はい。WYSIWYG機能も、オープンソースのWYSIWYG.netにて公開しています。SocialtextのASP版も、オープンソースコミュニティ内での利用であれば無料で利用できます。
ほかにも、オープンソースに関する動きとしては、2006年第3四半期にSocialtextのオープンソース版を提供する予定です。これまでSocialtextでは、QwikiというオープンソースWikiをベースとしたWikiライト版を過去3年に渡って提供していましたが、あまり利用されていませんでした。一方、商用のSocialtextは非常に伸びています。そこで、ライト版ではなく通常のSocialtextをオープンソースとして提供することにしました。オープンソースにすることで、テクニカルユーザーの利用が加速するだけでなく、コミュニティのサポートも得られます。製品の品質も向上するでしょう。
--日本に販売チャネルはあるのですか。また、日本で本格的に展開するとなると、ローカライゼーションも必要となりますが、ローカライゼーションはどうするのでしょう。
今のところ販売パートナーはいませんが、今回の来日で何社か候補となる企業を訪ねました。また、すでに日本語もサポートしており、日本語表示もできますが、ヘルプページなどを含めたローカライゼーションについては、パートナーを通じて、またオープンソースコミュニティを通じて実現したいと思っています。われわれはオープンソースコミュニティに多くの貢献をしているので、コミュニティもそれに応える形でローカライゼーションに貢献してもらえるとありがたいですね。
--ところでSocialtextはWeb 2.0企業なのでしょうか。
われわれは自分たちのことをEnterprise 2.0企業とみなしています。Web 2.0は、基本的にコンシューマーユーザーに向けたサービスをウェブで提供することを指します。一方Enterprise 2.0は、Web 2.0のようにユーザー参加型で何かを作り上げるという点は同じですが、ビジネス用途に使われるものを作っていくのです。Socialtextを起業した2002年は、Wikiやブログも一般的ではありませんでしたし、Web 2.0という言葉もありませんでしたが、Wikiやブログをコンシューマーとして使ってみて、これはエンタープライズ用途でも使えると感じたことから、ビジネスとして立ち上げることを決意したのです。
--Web 2.0企業の多くは、いまだ利益を上げることに苦労しているのが現状です。こうした企業をお金に変えるには、「大企業に買収されるしかないのでは?」という発言(※)もされましたよね。(※ このインタビューは、Mayfield氏がスピーカーとして参加した「New Industry Leaders Summit 2006 Spring」の会場にて行われた。)
買収されるしかないというのは冗談ですが、利益を生む努力をしていない企業が多いのは事実です。Web 2.0企業になるのはそう難しいことではありません。技術的なバリアはそれほど高くありませんし、それほどコストがかかるわけでもありません。こうした企業の多くは、「友達とのコミュニケーションツールを作りたい」といった軽い気持ちでサービスを作り始め、その後自然とユーザーがついたので資金調達に至ったというケースが多いのです。
実際シリコンバレーには、友人同士が集まってオープンソースで自分たちの好きなツールを作り、ビジネスモデルも考えないままサービスを開始し、買収してくれる企業を探すというベンチャーがたくさんいます。現在IPOの基準が非常に高くなっているので、その分M&A市場が活性化されていることも理由のひとつですが・・・M&Aと言っても、ほとんどがYahooやGoogleによるものですけどね。
--Socialtextは最初からビジネスモデルを考えていたわけですね。
創業当時の2002年は、ビジネスモデルなしに起業するなどありえませんでしたし、生き残るためにはビジネスモデルが必要でした。当初5000ドルで会社を立ち上げ、創業者4人で半年間給料なしで働きました。半年後、エンジェルから15万ドルの資金援助を得ましたが、その時点ですでにSocialtextは利益を生み出していました。
今起業するのであれば、状況は違っていたかもしれません。会社を立ち上げる前に投資家を見つけられるようなバブルが再び起こっていますからね。でも、われわれは厳しい環境下で起業したからこそ生き残るためのインセンティブも高かったので、逆に良かったと思っています。
関連情報
-
VAリナックス、Wiki機能を統合したソフト共同開発基盤「SourceForge EE 4.3」を発売
VAリナックスは、Wikiの機能を統合した、ウェブ対応ソフト共同開発プラットフォームの新版「SourceForge Enterprise Edition(EE)4.3」の販売を開始した。 - Splunk、IT専門家向けWikiを開設へ--システム不具合に関する情報の閲覧を可能に
- オープンソース関連の情報交換サイト「Swik」がオープン
- Socialtext
「通信」 の新着情報
-
RSUPPORT、簡易VPN機能を搭載した遠隔コントロールツールの新製品
RSUPPORTは、リモートコントロールツールの新製品「RemoteView 5」を発表した。リモートアクセス、リモート監視、リモート保... - NTTPC、パンデミック対策向けリモートアクセスサービス追加
- ノーテルのメトロイーサネット事業、Cienaが買収へ
- OKIネットワークス、スモールオフィス向けIPテレフォニー製品「IPstage 1000」を発売
- TIS、企業システムのクラウド対応に向けたITインフラ最適化サービス「IT@VSOP」を提供開始
- 通信 一覧へ »
「インタビュー」 のバックナンバー
-
EMC幹部、自社システムのクラウド化に向けた戦略と課題を語る
EMCのビジネスCIOを務めるMichael Montoya氏が、同社システムのクラウド化に向けて進めている戦略と、クラウド環境を構築する製品群、そしてクラウド実現のための課題を語った。 -
Google Mapsで紛失パソコンを表示、国境越えて回収--Absoluteの新サービス
-
Linux躍進の背景にある3つのトレンド--Linux Foundation幹部が語る
-
環境や社会的責任への配慮は企業価値を高める--SAPのサステナビリティ戦略
-
景気低迷の今だからこそムダのないIT環境の実現が不可欠:CA
- インタビュー 一覧へ »
-
CRMの限界を超える!「顧客経験価値マネジメント」実現の5段階
- 【導入事例集】多業種から評価されているWeb会議システム、24社の導入事例をご紹介
- 【日産自動車:BI導入事例】連結対象の36社からの情報を元に車種別損益管理を実現
- ストレージ問題の課題に対する解決方法
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- 最上級のブレードがこれだ!導入実績豊富な製品で構成され、仮想化環境に最適化し...
- 【顧客事例】日本製紙グループ様〜グループの「データ分析力」を向上、現場の「見...
- 業界トップシェアを誇るWeb会議システムが選ばれている理由
- 日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- データベースにおけるデータ管理の最新手法
企画特集
-
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
グリー、3人のエンジニアが語る仕事への想い
連載第2話、元SIerに聞くリニューアルと開発の舞台裏 -
電力に"ふた"をする独自の省エネ機能とは!?
動的に電力割り当ても可能なHPの最新鋭ブレードに迫る -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
高まるiSCSIストレージへの注目度
ストレージシステムの4つの課題とiSCSI導入のメリット -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
容量制限によるメール消去は一切無し!
全てを保存するメールセキュリティSaaSが登場
-
9. 出荷準備はOK?
この3分間のビデオは、あなたがソフトウェアを出荷する前に、データレー... -
10. Parallel Debugging Extensions
この3分間のビデオは、並列アプリケーション内のそうでなければ発見しが...
新着企業動向
-
kotobank、収録する辞書情報の一部提供を開始
第一弾 「@nifty辞書」に39辞書・37万語の情...
ECナビ -
【冬季特別開催セミナ】 DOA40年総括とデータマネジメントの未来
データ総研 -
事例のご紹介 Vol.14 | 情報インフラの全体最適化
EMCジャパン -
WisePoint
ファルコンシステムコンサルティング - 企業動向一覧へ»
