ZDNet Japan読者の中には、かつて「マイコン少年」だったという人も多いことだろう。かくいう筆者も、中学生のころには、カシオ計算機の「PB-100」という電卓のようなコンピュータで、BASICの小さなプログラムをいくつも作っては、カセットテープにセーブし、雑誌に投稿するような少年時代を送っていた。
今でこそ、プログラムを書くことはなくなってしまったが、PCとの組み合わせでプログラミングが可能なホビーロボットである「LEGO MindStormsシリーズ」などに、ついつい心動かされてしまうのは、その当時の血が騒ぐからかもしれない。
MindStormsに関しては、気にはなりつつも、なかなか買ってきて遊ぶというところまでには至らなかったのだが、先日、ソニーの携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル」(PSP)でお手軽にロボットを組み立てて、プログラミングができるソフトが発売されているというのを聞き、早速買ってきて遊んでみた。元気というメーカーが出している「カルネージハート ポータブル」(CHP)というゲームがそれだ。
ゲームの内容を簡単に説明すると、プレイヤーが思考をプログラムした仮想のロボットを他のロボットと戦わせ、勝利することが目的となる単純明快なもの。ロボットをリアルタイムで操作するのではなく、思考を事前にプログラムとしてセットしておき、戦闘が開始されてからは、戦闘の様子と結果を「見るだけ」になるというのがミソだ。
ロボットの外装や装備する武器といったハードウェアもさまざまな組み合わせの中から選べるが、最終的なロボットの強弱は、プレイヤーが設計するソフトウェアの内容に大きく依存する。プレイヤーのプログラミングセンスによって、出来上がるロボットには無数の個性が生まれるのである。