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ナレッジマネジメント革新フォーラム2007 〜KM2.0へのパラダイムシフト〜

ファストサーチ&トランスファ

FAST ESP™による情報検索が、次の「気づき」へと繋げる「可視化」を実現
---ファストサーチ&トランスファ

富永康信(ロビンソン)
2007/03/09 18:00

 ウチダスペクトラム主催のプライベートセミナー「ナレッジマネジメント革新フォーラム2007 〜KM2.0へのパラダイムシフト〜」のセッションに、ウチダスペクトラムのESP製品「SMART/InSight」の中核となるサーチエンジンをOEM提供しているファストサーチ&トランスファ(以下、FAST)のビジネス ディベロップメントに所属する福原亮氏が登壇。ビジネスの可視化につながる同社のエンタープライズサーチ基盤が紹介された。

現在の検索環境にユーザーは不満を感じている

ファストサーチ・アンド・トランスファ株式会社 ビジネスディベロップメント 福原 亮氏 「フォクソノミーで情報の精度を高めつつ、過去の情報を整理することもできる」と話す福原氏
ファストサーチ・アンド・トランスファ株式会社
ビジネスディベロップメント
福原 亮氏

 FASTは、97年にノルウェーのオスロで設立。当初は、一般向けのWeb検索エンジン(alltheweb)を開発し、Googleを超えるスケーラビリティと高速性が評価されていた。このテクノロジーが後のエンタープライズサーチ技術の基礎となった。

 その後、allthewebは03年にオーバーチュアに売却。代わりに、AltaVistaの企業部門を買収し、以後FASTはエンタープライズ向けの市場に特化していく。その結果、Googleとは全く異なった、ミッションクリティカルな分野でマーケットリーダーの地位を獲得するに至った。

 冒頭、福原氏は、「コンピュータシステムの浸透によるフラット化とともに、情報の共有化を促進する多くのツールが提供されてきた。しかし、結果が返るまでの時間がかかり、ほとんどのユーザーがその精度に不満を感じている。このような検索精度で、エンタープライズ環境におけるWeb2.0の考え方が通用するのだろうか」と懸念を示す。

独自のインデックスを作るドキュメントパイプライン

 同社の「FASTエンタープライズサーチプラットフォーム」(FAST ESP)は、ひとつのキーワードで、各種の業務アプリケーションがつながるデータベースから情報を抜き取り、横断的に検索する同社の基盤となる技術。そのアーキテクチャは、各種のDBや文書フォーマット、アプリケーション、映像、音声などからコンテンツAPIを通りインデックスされる(図1)。

 特徴的なのは、「パイプライン」と呼ばれるドキュメント処理プロセスで、言語学的解析ルールによってユーザーの要望をインデックスに反映させるテクノロジーだ。

 Googleのアプライアンスを導入している企業では、Googleのブラックボックス的なアルゴリズムでしか検索ができない。しかし、FAST ESPのパイプライン(ドキュメント処理プロセス)の中には、企業のビジネスニーズや戦略、過去に培ってきたノウハウを組み込むことでインデックスに反映させることができるという。

 「ブラックボックスでは、希望のアルゴリズムで検索結果を変えたいというニーズに対応できず、またどんなに重要な情報が蓄えられても満足のいく検索は不可能だ。自社でビジネスを主導するためには、インデックスを作ることが重要となる」(福原氏)

 また、FAST ESPの「アラート」には、重要なキーワードをあらかじめ登録することで、更新の情報をリアルタイムに提供する機能がある。通常の検索エンジンのように、毎回キーワードで検索する必要がなく、自分に重要な情報だけをプッシュ型で収集できる。

図1 FAST ESP プロダクトアーキテクチャ

図1 FAST ESP プロダクトアーキテクチャ ※クリックすると大きい画像を表示します。
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