SAPは米国時間10月21日、2019年第3四半期(7~9月期)決算を発表した。クラウドの売上高が堅調で、新規クラウド受注が大きく増加した。
国際財務報告基準(IFRS)に基づく売上高は67億9000万ユーロ、非IFRSベースでは68億ユーロで、いずれも前年同期比13%増だった。IFRSベースの1株あたり利益は前年同期比28%増の1.04ユーロとなった。非IFRSベースでは1.30ユーロだった。
IFRSベースの営業利益は前年同期比36%増の16億8000万ユーロとなった。SAPによると、「統制の取れた雇用と営業効率改善の加速」や「株式ベースの報酬費用の減少」が寄与したという。
非IFRSベースの営業利益は20%増、固定通貨換算ベースでは15%増となった。
クラウドの新規受注はIFRSベースで39%増の5億7200万ユーロ、固定通貨換算ベースでは34%増、IaaSを除けば51%増だった。クラウドの売上高は、前年同期比37%増の17億9000万ユーロ、非IFRSの固定通貨換算ベースでは33%増となった。
ソフトウェアライセンスの売上高は、IFRSベースで前年同期比1%減の9億3200万ユーロだった。非IFRSの固定通貨換算ベースでは4%減となった。
クラウドとソフトウェアの売上高は、IFRSベースで前年同期比12%増の56億3000万ユーロとなった。非IFRSベースでは13%増、非IFRSの固定通貨換算ベースでは10%増だった。
3つの報告セグメントである「Applications, Technology & Services」「Customer and Experience Management」「Intelligent Spend Group」は、2019年第3四半期を通して好調に推移した。
Applications, Technology & Services部門の売上高は、前年同期比9%増の55億2000万ユーロだった。
第3四半期に「SAP S/4HANA」の導入顧客が500社増えて1万2000社を上回り、前年同期から25%増加した。
Intelligent Spend Groupの売上高は、前年同期比23%増の8億2800万ユーロ、固定通貨換算ベースでは18%増となった。
カスタマーエクスペリエンスの売上高は3億7100万ユーロで前年同期比75%増、固定通貨換算ベースでは69%増加した。
SAPは同日、Microsoftとの間でgo-to-marketに関するパートナーシップを結び、「Microsoft Azure」でのSAP S/4HANAとSAP Cloud Platformの導入を加速させることも発表した。
SAPの「Embrace」プロジェクトの一環となるこのパートナーシップの下、MicrosoftはAzureとともにSAP Cloud Platformのコンポーネントを再販する。
SAPは、「この独自のサービスはSAP ERPとSAP S/4HANAの顧客をオンプレミスからパブリッククラウドへとさらに容易に移行することを目的としている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。