企業や組織でセキュリティインシデントなどに対応するシーサート(CSIRT)のコミュニティー「日本シーサート協議会(NCA)」は5月12日、一般社団法人「日本コンピュータセキュリティインシデント対応チーム協議会」として活動を開始すると発表した。
NCAは、2007年にCSIRTの任意団体として6つのチームで発足した。CSIRTは、サイバー攻撃被害や情報漏えい事故といったインシデントへの対応や、日常的なセキュリティ対策や教育啓発、また、外部に提供する製品やサービスのセキュリティ対応などに取り組む。CSIRTは組織ごとに活動の形態や内容、役割、範囲、人員構成などが異なることから「チーム」と表現され、NCAは日本におけるCSIRTチームのコミュニティーとして運営されてきた。2019年末時点で408チームが加盟している。
社団法人化についてNCAは、「インターネットなどのシステム基盤が既に社会インフラ化し、これからの健全な情報化社会の発展に寄与するために、これまでの活動を短期間で強化し、新たなステージに進まなくてはならないと考えた」と説明。インシデント対応での全国的な連携を実現すべく3000チームの加盟を目指し、そのための運営基盤整備や地区別の活動、トレーニングや演習などを通じた「サイバーセキュリティ基礎能力」の自主的な向上を図るという。
NCAの位置付け