Amazon Web Services(AWS)は米国時間7月9日、産業機器からのデータの大規模な収集や保存、組織化、監視を容易にするサービス「AWS IoT SiteWise」の一般提供を米国東部(バージニア北部)と米国西部(オレゴン)、欧州(フランクフルト)、欧州(アイルランド)の各リージョンで開始したと発表した。
SiteWiseは、センサーに対応した産業機器向けのマネージドサービスだ。産業分野の顧客は、データの収集ポイントを監視して、機器の故障や製品の欠陥など、施設のあらゆる場所で起こり得る問題を特定できるほか、収集したデータを一元管理できる。
SiteWiseは、ゲートウェイを通じて施設の産業機器と接続する。そして、オンプレミスのデータサーバーに接続し、データを収集し、そのデータをAWSのクラウドに送信する。顧客は、SiteWiseコンソールからノーコードでカスタムウェブアプリを作成し、ウェブが利用できるデスクトップやタブレット、スマートフォンから産業機器の重要なメトリクスをほぼリアルタイムで可視化することもできる。
AWSのIoT担当バイスプレジデントであるDirk Didascalou氏はプレスリリースに「産業界の顧客は、自社のデータをクラウドに移送し、運用パフォーマンスの理解に用いるというのは、IoTソリューションを評価する際にもたらされる最大の機会だと述べている」と記すとともに、「SiteWiseを用いることで、産業界の顧客はAWSの力を活用し、自社が有する産業機器データの大規模な収集や保存、組織化、監視を実現できるようになる。SiteWiseは、産業界の顧客によるデータ収集を支援するのみならず、すべての産業機器の可視化と監視を可能にするため、顧客は自社の運用を最適化するという本来の作業に集中できるようになる」と記している。
AWSによると、SiteWiseの初期顧客にはVolkswagenやBayer Crop Science、Pentair、Genieが含まれているという。SiteWiseの料金はメッセージングやデータストレージ、データ処理、「SiteWise Monitor」ごとに、使用量に応じて請求されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。