新型コロナウイルス感染症の流行から1年以上が経過した今、リモートワークに伴うITツールの導入や自宅の環境整備に関する悩みは落ち着きを見せている。だが、「書面だと気軽に上司に相談できない」「自宅に一人でいると孤独」「同僚と親交が深めづらい」といったコミュニケーションの課題は依然としてあるのではないだろうか。特にコロナ禍で入社した社員は、新卒/中途を問わず、そうした課題を一層感じていると思われる。
リモートワークを推奨しており、コロナ禍でも社員を採用しているわれわれ朝日インタラクティブ(以下、AI社)にも、書面でのやりとりの難しさやコミュニケーション不足といった課題は存在する。だが、複数のIT系媒体で「働き方」を取り上げている企業として、さまざまな施策を行っている。本記事では、AI社がリモートワーク下で実践しているコミュニケーション術を紹介する。リモートワークを実施している企業にとって、少しでも参考になれば幸いだ。
当社では社内でのやりとりに、「Slack」「Zoom」「Google Meet」などを活用している。加えて編集部の複数チームでは、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)のオンラインワークスペース「NeWork(ニュワーク)」を利用している(図1)。NeWorkは、従来のウェブ会議ツールでは難しかった「ちょっとした相談や雑談」の活性化を支援する。会議用のURLを作成することなく、ログインして「ワークスペース」に入るだけで、気軽に同僚と会話をすることができる。
同ツールは、やりとりを歓迎する「ウェルカム」、デフォルトの「フラット」、作業に集中したい時の「ゾーン」という3種類のモードを用意しており、モードによってアイコンの枠の色が変わる。これによりユーザーは、相手の状況を把握した上で気兼ねなく話しかけることができる。
図1:NeWorkの画面イメージ(出典:NTT Com)