HPEは米国時間9月28日、エッジからクラウドまでをカバーするプラットフォーム製品である「GreenLake」に、一連の新しいクラウドサービスを発表した。これによって同社は、統合アナリティクスとデータ保護という、成長率が高い2つの大きなソフトウェア市場に参入するとしている。さらにHPEは、顧客がハイブリッド環境に移行する際に役立つクラウド導入フレームワークも発表した。
HPEのGreenLake Cloud Services担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーKeith White氏は、「データは顧客の意思決定の中心だ」と述べている。
同社が発表した「HPE Ezmeral Unified Analytics」は、ハイブリッドネイティブで、オンプレミス環境に最適化されたデータレイクハウスプラットフォームだ。この製品は、ソフトウェアとサービスの両方の形態で提供される。
HPEはそれに加えて、アナリティクスのパフォーマンス向上のために最適化されたKubernetesネイティブなオブジェクトストアである「HPE Ezmeral Data Fabric Object Store」の提供も開始する。この製品は、ハイブリッド環境に置かれたデータセットへのアクセスを提供する。
また、「HPE Ezmeral Partner Program」が拡大し、顧客がアナリティスクエンジンを構築するための検証済みのフルスタックサービスを提供するISVパートナーが多数追加された。これによって、利用できるISVパートナーにNVIDIAやPepperdata、Confluentなどが追加されたほか、「Apache Spark」などのオープンソースプロジェクトも利用できるようになった。
さらにHPEは「HPE Backup and Recovery Service」と「HPE GreenLake for Disaster Recovery」の提供を開始し、現在急成長している、サービスとしてのデータ保護市場に参入した。
Backup and Recovery Serviceは、仮想マシンのバックアップと保護を行う、オーケストレーションと自動化の機能を提供する。このサービスを利用すれば、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドインフラのバックアップを行う際の管理と運用の複雑さを軽減することができる。
一方、GreenLake for Disaster Recoveryは、HPEがデータ管理プラットフォームのZertoを買収したことで実現したものだ。HPEは、Zertoの障害復旧ソリューションをGreenLakeでサービスとして提供し、顧客がランサムウェア攻撃から短時間で復旧できるようにする。
また同社は、顧客がハイブリッドクラウド戦略を効果的に策定、実現するための新たなフレームワークを発表した。この「HPE Edge-to-Cloud Adoption Framework」は、HPEのアドバイザリーおよびプロフェッショナルサービスグループが培った専門知識を活用したものだ。
このフレームワークは、効果的なクラウド運用モデルの構築に重要な、戦略およびガバナンス、人材、運用、イノベーション、アプリケーション、DevOps、データ、セキュリティという8つの領域から構成されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。