Microsoftが広告マーケットプレイスのXandrをAT&Tから買収する。MicrosoftとAT&Tが米国時間12月21日に発表した。買収金額は非公表。
発表によると、XandrはAT&Tの「最上位の傘下企業」で、「プレミアム広告の世界的なマーケットプレイスを支えるデータ対応のテクノロジープラットフォーム」だという。Xandrが提供する広告製品には、「Xandr Invest」「Xandr Monetize」「Xandr Curate」「Invest TV」などがある。同社の技術はMicrosoftの現在の広告製品を補完し、Microsoftのオーディエンスインテリジェンス、テクノロジー、グローバルな広告顧客ベースがXandrのスケーラブルなデータ駆動型プラットフォームと統合されるという。
Microsoftのデジタル広告プラットフォームを支えているのは、同社独自の広告購入ソリューション「Microsoft Audience Network」、リテールメディアソリューション「PromoteIQ」、そして、マーケター向けの「Microsoft Customer Experience Platform」だ。
Microsoftは、デジタル広告事業を拡大する方法を模索し続けている。同社のWeb Experiences Team(WebXT)は「Edge」や「Bing」「Microsoft Start」(旧「MSN News」)を使って広告事業を成長させることに注力している。この数カ月の間に、同社はさらに多くのショッピング機能をEdgeブラウザーに追加してきた。また、Microsoft Startを「Windows 11」のウィジェットパネルに含めることで、より多くのユーザーにStartのコンテンツをクリックしてもらおうとしている。
同社は2022年度第1四半期の決算報告で、検索およびニュース関連広告の売上高(トラフィック獲得コストを除く)が前年同期比で40%増加したことを明らかにし、その要因として前年同期の売上高が低かったことと、顧客の広告支出の改善を挙げた。
Bloombergは匿名情報筋の話として、MicrosoftがXandrを10億ドル(約1140億円)で買収すると報じている。一方、Axiosは7月、AT&TがXandrの売却についてインドの広告技術企業InMobiと協議中だと報じ、その中でXandrが「年間数千万ドルの赤字を計上しており、AT&Tによる管理も非常にずさんだ」としていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。