グーグル・クラウド・ジャパン(Google Cloud)とみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)は3月23日、デジタルトランスフォーメーション(DX)分野で戦略的提携に合意したと発表した。
提携内容は、「ハイパー・パーソナライズド・マーケティングの実現」「先進的な金融サービスの実現」「顧客ニーズに迅速に対応するシステム開発」「企業カルチャーの変革」になる。
ハイパー・パーソナライズド・マーケティングの実現では、Google Cloudの人工知能(AI)技術を活用し、同意を得た顧客の情報やみずほFGでの各種取引情報を活用して、顧客ごとに最適なやりとりを行うなどのデジタル接点を強化する。第一弾として、「Google Analytics」とデジタルマーケティング基盤を連携させた仕組みをGoogle Cloudで構築し、デジタル接点における顧客への商品・サービスの提案と購入・利用を完結できるようにする。
先進的な金融サービスの実現では、Google Cloudを通じて銀行の機能をサービス化する「Banking as a Service」などを開発し、マーケティングの高度化にとどまらない金融サービス自体の変革を目指す。顧客ニーズに迅速に対応するシステム開発では、Google Cloudが持つセキュリティエンジニアリングのノウハウと開発プロセスをシステム開発やサービス利用における顧客体験の改善などに取り入れ、顧客の需要へ迅速に対応するという。
企業カルチャーの変革では、Google Cloudのコンサルティングサービスを活用して、みずほFGにおける生産的で柔軟な働き方を実現を目指すとしている。
今回に提携についてGoogle Cloud 最高経営責任者(CEO)のThomas Kurian氏は、「日本の金融業界でリアルタイムデータ、アナリティクス、AI/機械学習などクラウド技術の活用が急速に進み、トレンドを取り入れDXプロジェクトをGoogle Cloudで展開していくみずほFGに協力できることをうれしく思う」とコメントした。
みずほFG 執行役社長の木原正裕氏は、「新たなイノベーションをグループ全体で協創し、顧客から今まで以上に必要とされ頼りにされる、より強力で強靭(じん)な金融グループを目指したい」と述べている。