日立製作所は5月16日、ベトナムでの新たな金融サービスの確立に向け、国営企業Vietnam Post(ベトナム郵便)と消費者金融機関VietCredit Finance Company(ベトクレジット)と協業を開始した。エンドユーザーとベトクレジットのオペレーターをビデオ通話でつなぎ、個人ローンの申込・契約などを可能にする。
日立のタブレット型自動契約端末「C-ACM」を活用する。5月からベトナム郵便の40拠点で導入を開始し、同社が展開するの国内拠点にサービスを拡大していく。
契約申込時は、エンドユーザーとベトクレジットのオペレーターをタブレットの通話機能でつなぎ、タブレットで撮影した本人確認書類から申込情報の確認や修正をオペレーターがその場で実施できるようにする。これにより、書類の再提出などの手戻りの発生を防ぐ。
審査では、まれな事象の発生を予測できる日立の人工知能「Hitachi AI Technology/Prediction of Rare Case(AT/PRC)」を活用する。これによって審査スキルの属人化を防ぐとともに、より精緻な審査が可能になり、貸出限度額の引き上げにつなげていくことができる。さらに、C-ACMのRe-Entry機能によって再来店後も途中から申込手続きできる。
将来的には、個人ローンだけではなく、保険をはじめとするその他の金融サービスや公共サービスなどへの対応、さらには既に展開しているベトナム郵便の非現金サービスとの連携も検討していく。
C-ACMとサービス利用の様子(出典:日立製作所)