ITの分野で仕事をするのにコーディングのスキルが重要なのは、誰もが知っていることだろう。しかし、ITの仕事にソフトスキルも必要とされることは、意外に知られていない。
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ソフトスキルはピープルスキル(対人スキル)とも呼ばれるもので、働き手が他の人たちと効果的に協調しながら働くためのスキルだ。IT職に必要なソフトスキルには、チームワーク能力、適応力、コミュニケーション能力などがある。
この記事では、ITの分野で成功するために必要なソフトスキルを紹介し、それらのスキルがどのような仕事で重要になるかを説明する。
なぜITの仕事で対人スキルが重要になるのか
ソフトスキルは、どのようなITの仕事でも非常に重要な役割を果たす。
ITの職場では、お互いの能力を最大限に引き出すリーダーシップや、コミュニケーション能力、感情知性などのソフトスキルを備えたチームメンバーから、高品質なデータや質の高い仕事が生まれる。
例えば適応力や自発性、批判的思考といった、その他のもっと抽象的なソフトスキルも、IT技術者が人間特有の死角を見逃さないようにし、手元のツールを効果的に活用するのに役立つ。
以下では、ITのキャリアに最も必要とされる5つのソフトスキルを紹介したい。これらのスキルがあれば、共同作業をうまく進め、知的能力や創造力を生かし、精神的な規律を維持することができるだろう。
大学の計算機科学のカリキュラムや、その他の技術系の大学の授業では、ハードスキルとともにこれらのスキルについて教えることもある。しかし、こうしたスキルを学ぶために大学に戻る必要はない。これらのソフトスキルは自分でも養うことができる。
1.適応力
キャリアが長いITプロフェッショナルは、特定のプログラミング言語や、ソフトウェアや、プラットフォームに関して精通しているかどうかよりも、新しいことを学ぶ能力の方が重要だと証言している。
多くの職種では、すべてを知っていることを期待されているわけではない。むしろ、学びに対するアジリティや、新しいスキルを素早く身に付ける能力の方が強く求められている。適応力は、あなたが新しい問題を効果的に解決し、イノベーションを起こすことを可能にする能力だ。
プライベートな時間に生涯にわたって学び続けることで、学びに対するアジリティや適応力を養うことができる。IT関係のポッドキャストやニュースを聞いたり読んだりすることや、新しいスキルを身に付けることを楽しむべきだ。この世界ではいつ何が役に立つか分からないのだから。
2.協調性
ITの職場が成功するかどうかは、メンバーのチームワーク精神にかかっている。一緒にブレーンストーミングを行い、アイデアを共有し、励まし合う能力があれば、大規模なプロジェクトも実現可能になる。
協調性は、不確定要素が多くチームでの取り組みが重要な、ソフトウェアエンジニアリングやゲーム開発の職場では特に重要なスキルだ。
協調性を高めるには、プライベートな時間に他の人と力を合わせてプロジェクトに取り組むよう努めることが効果的だろう。
他の人の話を聞き、他の人の貢献を尊重することが重要であることを忘れてはならない。あなたのチームメイトは、単なる部分の総和よりも優れた全体を生み出すために力を貸してくれる存在だ。