インフォアとセールスフォースが提携--Force.comにソーシャルERP/CRMを構築

田中好伸 (編集部)

2011-12-09 16:25

 日本インフォア・グローバル・ソリューションズは12月9日、セールスフォース・ドットコムのPaaS「Force.com」上に構築されたアプリケーション3つを日本市場でも提供することを発表した。

 インフォアが開発、提供するアプリケーションは「InForce Everywhere」「InForce Marketing Cloud」「InForce Ordering Cloud」の3つ。InForce Everywhereの日本語版を2012年春に、Marketing CloudとOrdering Cloudの日本語版を2012年冬に提供する予定だ。

 今回の提携で米Salesforce.comは米Infor Global Solutionsに投資、インフォアは日本を含むグローバルでセールスフォース製品の販売代理店として、営業支援や顧客管理などの機能を持つ営業関連ツール「Sales Cloud」と顧客サービス支援ツールの「Service Cloud」を販売する。

 InForce Everywhereは請求書や契約書、見積書、出荷、支払い、返品などの顧客関連情報を全社レベルの360度ビューで把握できる。インフォアの独自技術である「Infor ION」と接続できる。セールスフォースが提供する企業向け情報共有ツール「Salesforce Chatter」のソーシャルプロフィールやステータスアップデート、リアルタイムフィードなどの機能を通して、データをソーシャルネットワークで共有して、より効果的に顧客とかかわれるようになると説明している。

 Ordering Cloudは価格や見積管理、受注管理、提案管理などの機能を提供する。Sales CloudやService Cloudのユーザーにより正確で分かりやすい価格情報と利用可能状況を提供する。Marketing Cloudは、グローバルなマーケティング自動化システム。インフォアのCRMパッケージ「Infor10 CRM Enterprise (Epiphany) 」のリコメンドエンジンと統合して、インバウンドとアウトバウンドの両方のキャンペーン管理、案件の成熟度管理といった機能を提供する。

 インフォアのアプリケーションは日本の多くの製造業で利用されており、ユーザー企業の営業担当者はインフォア製アプリケーションにある製品や顧客などのクリティカルな情報に素早く、簡単にアクセスする必要があると説明。今回の提携は、そうした情報をSalesforceで表示できるようになるとともに、既存のオンプレミスのシステムを構成するデータベースやミドルウェアなどの設定に煩わされることなく、より多くの時間を製品の開発や販売に費やせると、そのメリットを強調している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]