米CA Technologiesの調査によると、北米企業の50%以上がプライベートクラウドを選び、32%がパブリッククラウドを選んでいるという。日本法人が6月14日に発表した。調査は、北米のクラウドサービスプロバイダー(CSP)121社を対象にしたもの。
クラウド市場は発展途上にあるとされているが、調査に回答したCSP各社は平均して2009年からクラウドサービスを提供しており、そのうち22%は2009年以前からクラウドベースのサービスを提供している。全回答社の25%近くが、クラウドサービスの事業を「非常にうまくいっている」、35%が「おおむねうまくいっている」と回答している。
CSP各社は、IaaS、PaaS、SaaS、仮想プライベートデータセンターなどを提供しているが、最も大きな比率を占めているのは3分の2を占めるSaaSとなっている。
調査では、CSPにとっての課題や投資の分野も明らかになっている。50%近くがユーザー企業のセキュリティに対する懸念への対応を最大の課題として挙げている。次に課金方法(39%)とユーザー企業の満足確保(27%)が続いている。コンプライアンスの確保は17%、データセンターの資本コストの管理は12%となっている。
売上向上を目的にした2012年の投資を見ると、55%がマーケティング活動の拡大、46%が既存のポートフォリオの拡充につながる新規クラウドサービスの提供に投資すると回答している。31%が垂直市場に特化して投資するとしている。
調査では、これらの投資分野から、CSP各社が激しい競合状態の市場で、自社のサービスを差別化し、新規顧客の獲得を目指すことの必要性を認識していることが分かると分析している。