日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月27日、Solaris OS上のアプリケーションをLinuxに移植するツール「Solaris to Linux Porting Kit(SLPK)」の無償提供を開始した。また、同社は7月よりSLPKを使用した有償の移植支援プログラムを提供する。
同社によると、「従来のマイグレーションサービスは、アセスメント(分析)の過程までしか実現できなかった」という。SLPKを使用すると、Solaris用アプリケーションのソースコードをLinux上でそのままコンパイルできる段階まで変換できるので、移行作業の工数削減につながる。
同ツールは、ソースコードを分析し、移植作業を自動処理できるかどうか判断する。自動移植が不可能な場合は、問題となる関数などを指摘する。自動移植が行える場合は、ソースコードに手を加えずLinux上でコンパイルし、最終的に実行可能ファイルを生成する。
同社が実際にSolarisアプリケーションの移植を行った例では、120万行のC++/Cソースコードの90%を自動処理し、10%を手作業で修正した。従来の移植手順だと約200日かかる作業が、8分の1に相当する25日で済んだという。