Opera Softwareからの最新リリースは、ほとんどのスマートフォン所有者が決して触れない、ましてその存在を知ることなど絶対にないであろうモバイルブラウザ関連アプリケーションだ。そのことは認めざるを得ない。しかし、これは、コーディング好きな「Opera Mobile」ウィジェット開発者が試してみたくなる新ツールでもある。
「Opera Mobile 10」のデスクトップ版であるこのエミュレータを利用すれば、ウィジェット開発者は便利な「Windows」や「Mac」、Linuxの画面から、自作ウィジェットの進捗状況を視覚的に確認することができる。
ソフトウェアオーサリング用ツールがOperaにとって新しいものでないのと同様に、エミュレータもモバイル開発の世界にとって新しいものではない(Operaの「Dragonfly」デバッグ用ツールはかなり前から注目を集めている)。新しいのは、「Symbian」や「Windows」を搭載した携帯電話に完成品を搭載する前に、繰り返しテストを行える機能だ。
「Opera Mobile Widgets Emulator」がバンドルされたこのエミュレータも、Opera Mobileの根幹をなす「Opera Presto」エンジン上で動作し、両方を同一のコンピュータやコンピューティングネットワーク上で使用する場合は、Opera Dragonflyと互換性がある。
Operaのエミュレータは、Operaコミュニティーの既存のウィジェット開発者を支援することに加えて、モバイル分野やOperaに関わったことのないウェブ開発者の参加を促すことも目的としている。そのことは、われわれにとって明白だ。
モバイル版Firefoxはモバイルブラウザとして今は極めて初期の段階にあるが、同ブラウザはOperaのモバイルブラウザ分野制圧にとって、最も強力な脅威になる可能性を秘めている。Firefoxが今後、モバイルブラウザ開発を上手く進めれば、大きな支持を得ているデスクトップ版のFirefox拡張がモバイル版Firefoxにも普及するであろうことは想像に難くない。モバイル版のFirefox拡張が質問であるとするならば、ウィジェット開発者を取り込もうとするOperaの継続的な取り組みは、Operaがそれに対する答えを準備していることを示す確かな兆候だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ