大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の統計数理研究所(ISM)は3月17日、同研究所が進めている大量データに基づく予測や知識発見、計算推論などの分野で可視化手法を導入し、統計的データ解析の計算途中の可視化など、統計学の分野において新たな研究の取り組みを開始したことを発表した。
これにともないISMは、日本SGIの高性能可視化サーバを採用して、可視化マルチ表示システム「Multi OptView(マルチ・オプトビュー)」を導入。システムを利用して所外ユーザへも広く計算可視化サービスの提供を行う計画だ。
今回の可視化マルチ表示システムの導入で、統計科学を推進するための新たな手法として非線形最適化手法を用いたパラメーター推定、粒子フィルタを用いた状態変化、データ同化計算等の途中可視化に取り組みます。予測発見やリスク分析、データ解析などの分野では、計算途中の状況を確認できるようになる。
統計数理研究所は今後、所外ユーザに対しても計算可視化サービスの提供を計画している。同サービスは「OpenGL Vizserver」を基盤に実現するもので、統計学に関するコンテンツやアプリケーションを所外の研究機関、研究者などにも提供する。今回、統計学を可視化するための研究を支援するコンサルティングサービスを日本SGIが提供する。