富士通は7月19日、インテルが同日発表したデュアルコアのItanium 2プロセッサ(開発コード名:Montecito)を搭載した基幹IAサーバ「PRIMEQUEST 500シリーズ」を発表した。富士通 経営執行役 サーバシステム事業本部長 山中明氏は、「PRIMEQUESTはメインフレームの信頼性と、オープンサーバの経済性を兼ね備えた基幹業務を支える中核サーバだ」とアピールした。
PRIMEQUESTは、メインフレームの技術をベースとし、オープンミッションクリティカル分野をターゲットとして開発された製品。インテルと富士通は、同製品の企画や設計、開発、検証の全プロセスにおいて協業している。第1世代の400シリーズは2005年4月に世界で同時発表され、すでにサークルKサンクス、ボーダフォン、NTTデータ、滋賀銀行、トヨタ自動車などを含め、12カ国で100台以上導入されている。
PRIMEQUESTの前で握手を交わす富士通の山中氏(左)とIntelのKilroy氏(右)
発表会場には、共同で開発に関わった米Intelの副社長 兼 デジタルエンタープライズ事業本部長 Thomas Kilroy氏も同席し、「PRIMEQUESTは、富士通のプラットフォームテクノロジとIntelのプロセッサ技術を合わせたもので、オープン市場に新たな価値を提供する」とコメントした。
500シリーズでは、同社の超高速チップ間同期型伝送技術(MTL:Mori/Muta Transceiver Logic)が向上し、チップ間の伝送帯域が800MHzから1066MHzへ、CPUとメモリ間のバス帯域が400MHzから533MHzへと拡張されたことにより、システム性能が従来比の最大2.5倍に、価格性能比が最大3倍に向上した。
また、メインフレームクラスの信頼性を実現する二重化同期アーキテクチャ「Dual Sync. System Architecture」を採用しているほか、仮想化技術を強化し、拡張パーティショニング機能でパーティションの粒度が4CPUから2CPUにまで細分化され、最大パーティションの数も8パーティションから16パーティションにまで拡大した。今後は、さらにパーティションの粒度を高める仮想マシン機能を計画中だ。
富士通では同時に、PRIMEQUESTに対応するミドルウェアの機能強化も発表している。ミッションクリティカルオンライン実行基盤「Interstage Business Application Server V8」や、オープン環境でバッチ処理を実現するバッチアプリケーションサーバ「Interstage Job Workload Server V8」を500シリーズに向けて提供開始したほか、SOAの基盤となるサービスバス製品「Interstage Service Integrator」の64ビットLinux対応版や、アプリケーションサーバ「Interstage Application Server」、リレーショナルデータベース「Symfoware Server」など、64ビット対応のWindows上で動作する基幹ミドルウェアを2006年10月〜12月に提供する。
さらに、メインフレームからオープンシステムへのマイグレーションを支援する「TransMigrationサービス」を強化するため、ミドルウェア機能で既存アプリケーション資産の移行工程を30〜50%削減できる「マイグレーションスイート」を導入する。また、顧客ニーズに応じて工場出荷時に機器の搭載作業を実施するシステム導入支援サービス「カスタムメイドプラス」も新たに提供する。
1年前に投入されたばかりのPRIMEQUESTは、未だ利益を生む事業となっていないが、山中氏は「努力が必要だが2007年には利益を出したい」と述べている。500シリーズは、データベースシステムや基幹システムの再構築などを中心に、2008年3月末までに2000台を販売することを目標としている。
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