ここ最近、データセンターのエネルギー改善の要求が高まりつつあるが、これは、「IT機器の消費電力増加がデータセンターに深刻な電力問題は発生し社会問題化している」(CTCのデータセンター事業企画室事業開発部部長の唐木眞氏)ためだ。
1ラックスペースあたりに必要な電力量で比較すると、メインフレーム時代であれば1kVAであったのに対して、IAサーバ時代では4〜6kVAであるという。
これは、サーバメーカーの技術革新によってサーバが小型化・高集積化してきたという事情によるところが大きい。しかし、それとともに、データセンターを利用する企業ユーザーの事情として、運用コストを削減するために単位面積あたりの処理能力をアップさせてきたという面もある。また、データセンターを運営する事業者側でも、かつてのITバブル期の設備投資を拡大させたツケがいまになって跳ね返ってきているという事情もある。
「ITバブル期には、データセンター事業者各社はデータセンターを相次いで増床させており、“第1次データセンターバブル”とも呼べる現象になっていました。現在もやはり各社増床を続けており、“第2次データセンターバブル”とも言える状況にあります」(唐木氏)
これらの結果として、「IT技術を利用してエコ環境を実現するはずが、いつの間にかITにかかるエネルギー使用量そのものが問題化してしまった」(唐木氏)という状況に陥っている。
唐木氏によれば、「データセンターで消費される電力の内訳には誤解がある」という。「サーバで使用される電力はほとんどがCPUで消費される」とする向きがあるが、実際にはプロセッサで消費する電力は全体の30%であり、約半分がそのほかのところで消費されているのが実態だという。
また、「データセンターで使用される電力はほとんどがサーバで消費されている」と指摘されることについても、実際には違うという。稼働率によっても違うがサーバとストレージで38〜64%、バッテリバックアップで6〜13%であり、データセンター全体のうち約半分が冷却装置も含めた空調機器で消費されているとしている。
唐木氏はこうした認識から、「CPUやサーバの高性能・高密度化によって電力問題になっているというアプローチでは不十分」とし、「必要な処理能力に対する全体最適化を行う中での省電力・発熱量削減に対する取り組みが必要」と主張する。
握手を交わすCTC常務執行役員の松澤政章氏(左)とRackable SystemsシニアバイスプレジデントのTony Carrozza氏(中央)と唐木氏
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