Intelの次期チップ「Arrandale」は、同社初の32ナノメートル(nm)プロセスによる高集積チップであり、超薄型からメインストリームにいたるまですべてのノートPCに搭載される予定である。
2009年第4四半期までに発売予定の同チップは、2つのプロセッサコアとグラフィックス機能を同一のチップパッケージに搭載するIntel初の製品となる。Intelは、基盤となるアーキテクチャを、カリフォルニア州パロアルトで今週開催されたHot Chipsカンファレンスでの発表と、最近のブログで紹介しており、「今後数カ月のうちに発売されるすべての新しい『Core』チップ(Core i3、i5、i7)の基盤になる」と述べている。
同社の最も微細な32nm技術(Intelチップは現在、45nmプロセスで製造されている)を採用するArrandaleは、Core i3、Core i5、Core i7の各ブランドとして登場し、消費者およびビジネス向けノートPCに搭載される予定である。
しかし小型チップにも、問題がないわけではない。投資銀行Collins StewartのアナリストAshok Kumar氏は、「集積度が高くなると必ず何らかの妥協が生じる。利点ばかりで欠点はないものなどあり得ない」と述べる。「そのレベルの集積度と低い消費電力を実現するために、どれだけ性能が犠牲になるかという点が問題だ」(Ashok Kumar氏)
Jon Peddie Researchの社長兼創設者であるJon Peddie氏は、「性能的には大幅な改善はないが、価格と消費電力が低くなる」と述べる。
Arrandaleをベースとするチップはすぐに市場に浸透し、Intelの新しいCore i「Nehalem」マイクロアーキテクチャが、超薄型と呼ばれる新しいカテゴリのノートPCに導入されるものと予測される。同マイクロアーキテクチャは、「MacBook Air」やDellの「Adamo」に似ているが、価格はその約半分である。
これとは別に、Netbook向けの新チップシリーズ(コード名「Pine Trail」)も、2010年初頭までに登場予定で、こちらも高い集積度をその特長とする。
最初のCore i7モバイルプロセッサは、2009年9月か10月に発売予定である。このクアッドコアのシリーズ(コード名「Clarksfield」)は、ハイエンドのゲーム用ノートPCやモバイルワークステーション向けとなる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ