インテル、「Arrandale」チップをノートPC全般に搭載へ--超薄型から主要機種まで

文:Brooke Crothers(Special to CNET News) 翻訳校正:編集部

2009-08-27 12:23

 Intelの次期チップ「Arrandale」は、同社初の32ナノメートル(nm)プロセスによる高集積チップであり、超薄型からメインストリームにいたるまですべてのノートPCに搭載される予定である。

 2009年第4四半期までに発売予定の同チップは、2つのプロセッサコアとグラフィックス機能を同一のチップパッケージに搭載するIntel初の製品となる。Intelは、基盤となるアーキテクチャを、カリフォルニア州パロアルトで今週開催されたHot Chipsカンファレンスでの発表と、最近のブログで紹介しており、「今後数カ月のうちに発売されるすべての新しい『Core』チップ(Core i3、i5、i7)の基盤になる」と述べている。

 同社の最も微細な32nm技術(Intelチップは現在、45nmプロセスで製造されている)を採用するArrandaleは、Core i3、Core i5、Core i7の各ブランドとして登場し、消費者およびビジネス向けノートPCに搭載される予定である。

 しかし小型チップにも、問題がないわけではない。投資銀行Collins StewartのアナリストAshok Kumar氏は、「集積度が高くなると必ず何らかの妥協が生じる。利点ばかりで欠点はないものなどあり得ない」と述べる。「そのレベルの集積度と低い消費電力を実現するために、どれだけ性能が犠牲になるかという点が問題だ」(Ashok Kumar氏)

 Jon Peddie Researchの社長兼創設者であるJon Peddie氏は、「性能的には大幅な改善はないが、価格と消費電力が低くなる」と述べる。

 Arrandaleをベースとするチップはすぐに市場に浸透し、Intelの新しいCore i「Nehalem」マイクロアーキテクチャが、超薄型と呼ばれる新しいカテゴリのノートPCに導入されるものと予測される。同マイクロアーキテクチャは、「MacBook Air」やDellの「Adamo」に似ているが、価格はその約半分である。

 これとは別に、Netbook向けの新チップシリーズ(コード名「Pine Trail」)も、2010年初頭までに登場予定で、こちらも高い集積度をその特長とする。

 最初のCore i7モバイルプロセッサは、2009年9月か10月に発売予定である。このクアッドコアのシリーズ(コード名「Clarksfield」)は、ハイエンドのゲーム用ノートPCやモバイルワークステーション向けとなる予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]