NECは3月3日、ファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」において、高性能CPUを搭載しWindows 7プリインストールモデルを用意した最上位機種「FC-S21W」を発表した。
ファクトリコンピュータは、半導体、精密機械などを中心とする製造業での工場設備や製造装置、交通、公共設備の監視制御システムなどで利用されるもので、24時間連続運転が可能な高い信頼性、高いメンテナンス性、長期供給、長期保守が求められる商品となる。
今回発表されたFC-S21WはFC98-NXシリーズの最上位機種であり、画像データなど大容量のデータ処理用端末として、より高性能な機能を求める顧客向けに商品化されたという。
CPUには「Quad-Core インテル XeonプロセッサーL5408(2.13GHz)」を採用。従来機種との比較でCPU性能が約1.3倍に向上し、マルチタスク環境やバックグラウンド処理など、CPUへの負荷が大きい場面でも快適な操作環境を提供するという。また、ミラーリング搭載モデルに実装されるRAIDボードの高速化によりHDDの冗長性を保持しつつアクセス速度を向上させたことで、大容量動画データの転送、再生などの用途において、CPUの性能を最大限にひきだし、処理性能の向上を実現するとしている。
さらに、従来のWindows XPやLinuxモデルに加えWindows 7 プリインストールモデルを追加したほか、カスタマイズによるRAID 0やRAID 5への対応、64ビット版OSへの対応などラインアップも拡充する。
FC-S21Wの価格は、OS、HDD、グラフィックボード未搭載のモデルが43万8000円(税別)より。別途、Windows XP Professional日本語版プリインストールモデルや、RAID(ミラーリング)機能搭載モデル、グラフィックボード搭載モデルなどが用意される。5月6日より出荷の予定。
Windows 7 Professional日本語版プリインストールモデルは、160GバイトHDDを1台搭載した構成で54万8000円(税別)から。8月2日より出荷の予定。
NECでは、新商品について今後1年間で合計5000台の販売を見込んでいる。