SAPジャパンは4月25日、「mySAP Customer Relationship Management(mySAP CRM)」の機能をオンデマンド型のサービスとして提供する「SAP CRM On-Demand」の販売を、大手企業および中堅企業向けに開始することを発表した。2005年度に500名規模以上の企業10社への販売を見込んでいる。
「SAP CRM On-Demand」はインターネット環境をベースに、オンデマンドモデルによりmySAP CRMの機能を提供するもの。SAPがソフトウェアの開発および販売を行い、IBMがサーバをはじめとするハードウェアの運用管理を、SAP Hostingがアプリケーションの運用管理を担当する。
月額利用価格は単一のコンポーネントが利用可能な標準ユーザーライセンスが1ユーザーあたり8400円、すべてのコンポーネントを利用可能なエンタープライズユーザーライセンスが1万4000円となる。契約ユーザー数や契約期間に応じたボリュームディスカウントも提供される。
今回、日本市場向けに提供されるモジュールは、SFA基本機能にマーケティング機能を追加し、日本語対応を行った「Wave2」と呼ばれるリリース。海外では2006年2月2日に英語と独語に対応したSFAの基本機能が、すでに「Wave1」として提供されていた。
今後は、2006年7月に保守サービスやコンタクトセンター機能などが搭載された「Wave3」が、2006年10月にルールベースマーケティングや設置ベースマスタなどの機能が強化された「Wave3」がリリースされるなど、四半期ごとに最新版がリリースされる予定となっている。
「SaaS型とインハウス型が適材適所で使い分けられる」と三村氏。
SAP CRM On-Demandの最大の特長と言えるのは、mySAP CRMの機能をほぼそのまま使用していること。一部、SAP CRM On-Demand用に追加された機能があるほか、機能が限定されているが、「mySAP CRMをベースにしていることで、将来的にインハウス型へと移行することが容易にできる」とSAPジャパンのバイスプレジデント ストラテジックソリューション営業本部 本部長である三村真宗氏は言う。
「今後、すべてのソフトウェアはサービスをして提供されるようになると言った会社もあるが、SAPではソフトウェアのすべてがサービス化するとは考えていない。SaaS(Software as a Service)型とインハウス型が適材適所で使い分けられるようになるだろう」(三村氏)
同氏は、「SAP CRM On-Demandは、中堅以上の大規模導入にフォーカスしていることから、プロセス連携が増えてくるとSaaS(Software as a Service)では運用が複雑化し、硬直化してしまう。また、長期的に使用することを考えるとインハウス型の方がライセンス料が安価になる。SAP CRM On-Demandであれば、mySAP CRMとデータモデルも、パラメータも、インターフェースも同じなので容易に移行することができる」と話している。
SAP CRM On-Demandはまた、分散テナント型アーキテクチャを採用することで、高いパフォーマンスとサービスレベルを提供することができる。分散テナント型アーキテクチャは、複数の小さなサーバを連携して1つの大きなサーバのように使用できるスケールアウト型のクラスタリングのような仕組みだ。
これにより、たとえば小さなサーバ1台ごとに1企業のサービスを提供することで、ほかのユーザー企業のピークや障害に影響されることなく、高い可用性とパフォーマンスはもちろん、運用管理の一元化を実現できる。さらに、分析専用アプリケーションである「SAP NetWeaver Business Intelligence」をバンドルすることで、多彩なレポート機能や高度な分析機能などを利用することが可能。経営情報資源を有効に活用することが可能になる。
営業マネージャ画面では、シミュレーション機能により、目標達成のために何を優先すべきかを容易に把握することができる。
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