前回に引き続き、韓国の国際化について、国際ビジネスコンサルタントで、ブレインストーム・ワールドワイド株式会社代表取締役の石崎 浩之氏との対話をご紹介したい。
海外に積極的に進出し世界を席巻するサムスン
石崎: 企業レベルでも、よく言われるのが、サムソン(Samsung)の飛躍。日本の大手家電メーカの純利益額上位10社を合計しても、サムソン電子一社の純利益の半分にも満たないし、それをばねにした将来の収益源作りである設備投資額でも格段の差がついています。こうした状況で、日本では2007年に外資系企業による株式交換での三角合併M&Aが解禁になるのですが、そうすると時価総額の低い企業の外資系企業によるM&Aが盛んになるといわれています。これが施行されれば、例えばソニー(SONY)のように外国人持ち株比率が50%を超える(注:2006年3月末で50.1%)企業は、潤沢な現金や高い株価を持つ外資系企業からTOBされる可能性が飛躍的に高まるわけです。私がサムソンの経営陣だったらどうするか。真っ先にソニーとの合併や買収を検討しますね。