Network Appliance(NetApp)は、Solaris OSの主要なコンポーネントであるSunのZFSストレージソフトウェアが同社の7件の特許を侵害しているとして、Sun Microsystemsを提訴した。
米国時間9月5日にテキサスの米連邦地方裁判所に提訴したNetAppは、Sunがデータ処理システムと関連ソフトウェアに関する特許を侵害していると主張している。
NetAppは裁判所に対して、SunによるZFSの今後の開発、ZFSの商用目的での提供または同ソフトウェアの派生品の作成を恒久的に差し止めるよう要求している。
サーバに巨大なストレージ容量、高いデータ整合性、およびネットワーク化されたストレージの簡易化された管理を実現するZFSは、Solaris 10で導入された目玉の機能の1つだ。Sunの幹部は、同社のエンジニアリング技術の証明としてひんぱんにZFSを引き合いに出しており、Solarisを過去の遺物と見なすことの多いLinuxプログラマーから注目を集めているSolarisの数少ない機能の1つである。
Sunの関係者からはすぐにコメントを得ることはできなかった。
特許侵害の申し立てに加えて、NetAppは裁判所に対して同社が3件のSunの米国特許を侵害していないことと、それらの特許が無効であることを宣言して欲しいと要求している。
18カ月前にSunは、このストレージメーカーが同社の特許を侵害しているとしてNetAppに接近し、ライセンス契約を結ぶように求めてきたと、NetAppの最高経営責任者(CEO)であるDan Warmenhoven氏は声明の中で語っている。
話し合いが始まって数カ月後、NetAppはこの件を検討した結果、独自に事実関係を解明し、NetAppはSunの特許を侵害していないがSunはNetAppの特許を侵害していると結論するに至ったとWarmenhoven氏は述べている。
4月、両社の話し合いは決裂した。
「Sunは攻撃的な姿勢から一変し、こちらから電話をかけても折り返し電話をかけてくることさえしなくなった」(Warmenhoven氏)
両社の意見の食い違いをさらに悪化させたのは、SunがZFSをCommunity Development and Distribution License(CDDL)のもとでオープンソースとしてユーザーにリリースしたことである。
NetAppはオープンソース版ZFSを教育、学術研究またはその他のNetAppと競合しない目的で使用するユーザーに対しては訴訟を起こす計画はないと、NetAppの創立者でエグゼクティブバイスプレジデントのDave Hitz氏は述べている。
またHitz氏は、Sunに対しては提訴しているが、NetAppの顧客やSunの顧客に対しては特許侵害を申し立てる意向はないと表明している。
NetAppの幹部は、裁判所の裁定が出される前にSunとの間で解決に至ることはないだろうと述べている。早ければ12カ月から18カ月後には決定が下されるかもしれない。
「われわれの方針はこの問題をなるべく早期に解決することだ」(Warmenhoven氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ