グーグル、洋上データセンターで特許申請

文:Martin LaMonica(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-09-09 12:17

 Googleは、コンピューティングの将来が海にあると見ている。

 Googleは、「浮遊データセンター」の特許を申請した。同データセンターでは船上にコンピュータを設け、電力は波力発電より得て、冷却には海水を利用する。

 この特許は2007年2月に申請されていたが、米特許商標庁(USPTO)の電子申請で発見され、Slashdotで米国時間9月6日に報じられた。

 Googleの技術者が示した概略によると、同システムは、自家発電するデータセンターで、3〜7マイル(約5〜11km)の沖合に置かれ、電力網に依存せずに稼働が可能という。ラックマウントされたコンピュータは、標準の運送用コンテナに収納されているため、トラックによる運送が可能で、クレーンで船上に積まれる。

 電力を得るには主に波力発電が利用される予定だ。しかし、風力タービンを使って、例えば、送水ポンプを動かしたり、河川では潮力発電を利用したりする。

 この特許では、いわゆる「Pelamis」と呼ばれ、波の動きを電力に変換するポンプを搭載した「はしけ」を利用するシステムが使用される。英国企業のPelamis Wave Powerは、試作機をスコットランドで稼働中で、ポルトガル沖に1機に設置する予定だ。

 Googleでは、はしけを1平方kmに複数の並べることで、30メガWの電力を得られると計算している。

 また、機器には直流電力を利用するものが想定されており、交流よりもエネルギー効率が良いと一部で考えられている直流用コンピュータを稼働させる。

 サーバメーカーとデータセンターは、コンピュータの冷却に液体を既に利用している。Googleの特許では、海を巨大なヒートシンクととらえ、海水を淡水にし、熱交換に利用する。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. セキュリティ

    ブラウザの可能性を Google Chrome Enterprise で追究、セキュリティ実現には?

  3. ビジネスアプリケーション

    NTTグループが17万ユーザーの決裁システムを抜本的に改革、プロジェクトの鍵を握るサービスとは

  4. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

  5. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]