富士通は9月24日、グループ全体の製造業向けSIビジネス強化を目的とした新体制を発表した。富士通本社から製造業向けSE機能をグループ各社に出向させ、業種に加え地域特性を持つ分野で高い専門性を保有するSE体制の構築を目指す。10月1日付で再編する。
製薬業と首都圏の製造業では、本社の産業・流通ソリューションビジネスグループ 産業システム事業本部の製造システム事業部とライフサイエンスシステム事業部の約250人が、同じく250人を擁する富士通システムソリューションズ 製造SE部門に移管される。富士通システムソリューションズの製造業向けSE体制は約500人規模となる。
関西の製造業分野では、本社 産業・流通ソリューションビジネスグループ 産業システム事業本部 製造システム事業部 関西電機グループの50人が、約150人の富士通関西システムズ 製造SE部門に移管。約200人規模となる。
自動車分野では、本社 産業・流通ソリューションビジネスグループ 産業システム事業本部の自動車システム事業部とテレマティクスシステム事業部の約100人が、約150人の富士通中部システムズ 自動車分野SE部門に移管され、合わせて約250人規模の体制を構築する。
富士通は今回の施策を、業種に特化したノウハウの蓄積と事業の横展開といった事業再編の意味合いから説明する。しかし、製造業界でのクラウドコンピューティング利用に対しても先手を打ちたい考えで、従来の大規模SIビジネスから、サービスビジネスやよりきめの細かい業種別ソリューション提供へとシフトすることも重要な目的としている。