歯に衣着せぬ発言で知られるSun Microsystemsの共同創設者で、長い間同社を統括してきたScott McNealy氏は、Oracle傘下に入る従業員向けに懐旧の念と勝利の叫びが入り交じったメッセージを送り、同社に別れを告げた。
米国時間1月26日に送信された「Thanks for a great 28 years(素晴らしい28年間をありがとう)」というタイトルの同メッセージは、同氏の心からの思いが込められたものだった。企業リーダーらによる1年分の正式な発言を寄せ集めても、これほど感情のこもったものは見つからないだろう。また同氏はSunという舞台から降りるこの期に及んでも、トレードマークの辛らつな言葉をちりばめずにはいられなかったらしく、敬愛する自動車業界にでさえ厳しい見解を示した。
McNealy氏はメモで、「正直なところ、創設者としてこのようなメッセージを記したくはなかった。Sunは、いつまでも存続する、優れた企業であってほしかったと、わたしは思っている。しかしわたしは、自分の会社以上に市場経済と資本主義を愛している」と述べている。
「わたしは、米国が資本主義への愛情を取り戻すことを『望んでいる』」と同氏は述べた。「そして自動車業界、金融業界、医療業界など以外では(横道に逸れてしまった)、見えざる手が非常に効果的に事態を動かしているのだと思う。したがってわたしはこの結果を喜んで受け入れる」(McNealy氏)
欧州委員会が先週、OracleによるSunの買収を承認したことにより、Sunは、コンピューティング技術企業を徐々に統合していくことで大企業がさらなる規模拡大を続ける企業の一部となる予定だ。
しかし今回の買収は、PeopleSoft、Siebel Systems、BEA Systemsなど、これまでのOracleによる買収とは大きく異なる。Sunには、OSの「Solaris」、サーバで広く使用されているソフトウェア「Java」、オープンソースデータベースソフトウェア「MySQL」といったソフトウェアもあるが、サーバ、ストレージ、マイクロプロセッサ製品という形のハードウェアも存在する。
2006年に最高経営責任者(CEO)の座をJonathan Schwartz氏に引き渡したMcNealy氏は、誤りを犯したことも認めたが、全般的には同社と、独立体制時の2000億ドル以上もの売上高を含む、その「経済的な成功」を誇りに思っていると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ