Firefoxは、現行バージョンがPowerPC搭載Macのユーザー向けに提供される最後のバージョンになる可能性がある。
最終的な決断は利用状況データに基づいて下される予定だが、新ブラウザ「Firefox 4」における改良が技術的に困難であったことから、Firefox 4はIntelベースのMacでしか動作できない可能性が高い。
MozillaのFirefox担当ディレクターを務めるMike Beltzner氏は米国時間8月24日付けのメーリングリスト投稿で、「Firefoxを利用するPowerPCユーザー数に関するデータを収集中だが、Firefox 4ではPowerPCをサポートしないという結論に至る可能性が高い」と述べた。
Beltzner氏は、Firefox 4のPowerPC上での稼働を困難にする2つの新機能を指摘した。1つめは、メインブラウザのクラッシュを回避するためにAdobe Systemsの「Flash Player」などのソフトウェアを独立した別のメモリ領域に移動するOut of Process Plugins(OOPP)である。この機能は、Windows向けの「Firefox 3.6」で導入されたが、Mac向けにはFirefox 4で導入される予定である。
2つめは、ウェブベースのJavaScriptプログラム用のJIT(Just In Time)コンパイラである。ブラウザ市場の競争においては現在、JavaScriptの高速化が主要な分野となっている。JavaScriptの高速化により、多くの複雑なウェブサイトが高速になり、ウェブ開発者がより複雑なユーザーインターフェースを構築できるためである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。