新日鉄ソリューションズは5月29日、仮想化・統合管理されたデータセンター上でグリッド・ユーティリティ技術を利用したユーティリティ・データセンターサービス「absonne(アブソンヌ)」の提供を10月から開始すると発表した。
同サービスでは、同社のデータセンター運用ノウハウとグリッド・ユーティリティ構築・運用ノウハウを組み合わせて提供。ユーザーは、必要なITリソースを必要に応じて月単位で追加できるため、ITリソースに対する初期投資およびトータルコストを抑えることが可能になる。また、システム増強作業に伴うシステム停止時間も不要になる。
同社は、今回のサービスに加えてアプリケーション構築・運用の最適化も見据えて、SaaS(Software as a Service)型のアプリケーション基盤の提供も検討している。
新日鉄ソリューションズは2005年12月から自社内に設立したグリッド・ユーティリティ・コンピューティングの検証施設「NS Solutions Grid/Utility Computing Center(NSGUC)」内で、200ノード超の検証環境を用い、仮想化やプロビジョニングツールの評価検証、ハード障害時のシステム挙動検証など、ユーティリティ・データセンターサービスの実用化に向けて準備を行ってきた。
これらの1年半にわたる検証成果を生かし、分散された3箇所のデータセンター上に大規模グリッド環境(223ノード、446CPU)を構築したのがabsonneになる。