NTTデータは12月1日、クラウドサービスブランド「BizCloud」を発表した。BizCloudは、NTTデータグループのクラウドソリューションをインフラからアプリケーションまで総合的に提供するサービスとなる。
BizCloudでは、ユーザー独自のサービスをクラウド上で利用するプライベートクラウドの構築や、複数のユーザーがリソースを分け合って共同で利用するパブリッククラウドの提供、クラウド技術活用のためのコンサル、現行システムからクラウドへの移行サービスなどを提供する。
NTTデータは、統合ATMスイッチングサービスや地銀共同センターといった大規模なエンタープライズ向け共同利用システムを提供するなど、クラウドコンピューティングの考え方に基づくビジネスをこれまでにも手がけている。BizCloudについてNTTデータでは、「これまでの実績やノウハウをベースに、最新のクラウド関連技術を盛り込んで、ユーザーにクラウドを活用してもらえるようにソリューションを整備した」としている。
BizCloudソリューションの中核としてNTTデータは、プライベートクラウドおよびコミュニティクラウドのサービス提供基盤となる「BizCloudプラットフォームサービス」を2010年4月より提供する。
BizCloudプラットフォームサービスは日本国内のデータセンターにて運営される。エンタープライズクラウドの構築や運営に必要な機能とインフラを事前に準備し、従量課金で提供する。仮想化したマシン環境はもちろんのこと、コミュニケーションツールおよびフロントオフィス機能を構築するコンポーネントや、販売管理、会計管理といったバックオフィス機能を構築するコンポーネントも提供する。
BizCloudプラットフォームサービスでは、特定のユーザー間で共用されるコミュニティクラウドに特化した機能や、プライベート用のサービスパッケージ、また個別のシステムと連携したハイブリッドクラウドを構築するための開発環境なども提供する。さらには、他社が提供するパブリッククラウドとの連携も行い、SaaS事業者向けプラットフォームとしても提供する。同サービスは、環境に優しい同社の「GreenDataCenter」サービスを利用し、データセンターの環境負荷低減を推進して地球環境保全にも貢献するという。
NTTデータは、BizCloudの他のサービスについても2010年度内に順次発表していく予定だ。