NECは7月13日、ネットワークでやり取りされるデータの内容を調べることなく、通信中のアプリケーションの種類を特定できるトラフィック監視識別技術を発表した。
新開発のトラフィック監視識別技術は、アプリケーションによって異なる特徴を示す通信時の挙動を解析することで、該当トラフィックのアプリケーションをリアルタイムに識別できるという。トラフィックの内容を監視しないため、通信のプライバシーに関する問題は生じない。また、アプリケーションがヘッダ情報の詐称やペイロード情報の暗号化を行っても、挙動の特徴は変わらないことから、ポート番号やシグネチャに依存せずアプリケーションの特定が可能だ。
同技術を用いることで、通信品質劣化やセキュリティ問題の原因となる迷惑トラフィックを監視、制御し、通信品質、安全性、信頼性を高められる。さらに、優先度の高いトラフィックには帯域を確保する、といった運用も実施できる。
NECでは、次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)向けの技術として、「早期の実用化を目指して研究開発を強化する」としている。