NECは11月1日、KDDIが推進する「ウルトラ3G」構想の中核システムとなる世界初の「MMD(Multimedia Domain)」を受注したことを発表した。
KDDIは、ウルトラ3Gで携帯電話や固定網、データネットワーク通信網を統合し、さまざまな回線からアクセス可能なオールIPネットワークシステムの構築を計画している。
今回NECが受注したMMDは、固定と移動のサービス融合、複数のマルチメディアサービスの連携、利用者の状況や好みに応じたサービスの切り替えなどのサービス提供を可能にするコア・ネットワークを構築するサービスプラットフォーム。初期システムとして携帯電話加入者の一部を収容するものを提供し、将来的には携帯電話の全加入者およびデジタル電話の全加入者を収容する規模に拡張する計画だ。
MMDは、CDMA2000の標準化団体である「3GPP2」において、規格化が進められている。VoIPによる電話や多様なマルチメディアサービスの提供基盤となる。3GPP2ではIMS(IP Multimedia Subsystem)とも呼ばれている。コーデック種類などの一部相違はあるが、両社は基本的に同じ目的、同じ規格が適用される。