Novellは、Suse Linux Professionalの開発を、OpenSuseと呼ばれるプロジェクトとして外部のプログラマに開放する計画だ。Novellは計画を来週にも発表する。この戦略は、ライバル企業のRed Hatがとっている手法に酷似している。
Novellは外部プログラマ、新規ユーザー、さらには市場シェアのさらなる獲得を狙い、OpenSuseプロジェクトをスタートさせると、Linuxおよびオープンソース担当マーケティングディレクターGreg Mancusi-Ungaroは述べる。NovellはRed Hatに次ぐLinuxディストリビュータの大手である。
NovellとRed Hatはそれぞれ、2種類のLinux製品を提供している。1つは更新ペースの遅い高価な製品で、保守的なユーザーを対象としている。もう1つが更新ペースの速いバージョンで、こちらはマニアや開発者を対象としたものだ。Red Hatの例でいえば、これら製品はそれぞれ、Red Hat Enterprise LinuxとFedoraという名称で呼ばれている。Novellでは、それぞれSuse Linux Enterprise ServerとSuse Linux Professionalという名称で提供されている。
Novellでは、Suse Linux Professionalの名称をSuse Linuxに改め、同製品の開発に向けて外部の力を借りる計画だと、Mancusi-Ungaroは述べる。
「これまでわれわれは(Linux製品を)広く提供してこなかった。その入手方法は小売販売またはFTPサイトからのパッケージのダウンロードに限定されてきた。この方法では大きなユーザーコミュニティを形成できない」と同氏は述べている。同社では、外部の人間に開発への参加を呼びかけ、ソフトウェアをより多く配布する試みを通して、こうした状況を変えようとしている。この試みは、同社のGeekoという緑色のカメレオンのキャラクターをもじって「Lizard Blizzard(トカゲの嵐)」と呼ばれる。
製品をよりいっそうオープンなものにしようというアプローチをとるのはNovellだけではない。米Sun Microsystemsでは、Linuxに押されている同社のUnix製品の地位を回復するため、Solarisのソースコードの公開を開始している。ユーザーの獲得は、Novellにとって重要だ。ウォール街のアナリストらは、NovellのLinuxに対する試みが、売上の回復を左右するとみている。
だが、オープンソースの開発者の広大なコミュニティとの対話を確立するのは難しい作業だ。Red Hatでは、Fedoraプロジェクトを完全に立ち上げるのに2年以上の歳月を要しており、さらに最近では、このプロジェクトの独立性を高めるためにFedora Foundationを設立するアプローチをとっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ