米Microsoftは、Windows XPのコンシューマエディションに関する計画が混乱していたとして、この問題を解決すべく、サポート用ウェブサイトを修正した。
同社の米国版ウェブサイトは米国時間10日夜の時点まで、「Windows XP Home Edition」および「Windows XP Media Center Edition」のサポートを2006年12月31日に終了するとしていた。今後これらのOSのユーザーに対しては、セキュリティパッチや、補償請求などのサポートが提供されないことが意味されていたのである。
しかし、この通知は誤りだったと、MicrosoftのプログラムマネージャInes VargasがCNET News.comに語った。同社はこのオンライン情報を修正し、現在の英語版では正しい内容が伝えられている。これによると、Windows XPのHome Editionのサポートは「Windows XP Professional」と同様、「Vista」出荷の2年後まで続けられるという。Windowsの次期バージョンであるVistaは発表が大幅に遅れているが、2006年末までにはリリースされる予定だ。
「先週末にサイトの間違いに気がついた。それ以来、サイトの修正作業に取り組んでいたが、米国時間10日にこれを反映させることができた。サポートポリシーを変更したわけではなく、当社が想定しているポリシーを反映させたということだ」(Vargas)
Windows XP Professionalは企業向け製品であることから、Vistaの発表2年後にメインストリームサポートが終了しても、それから5年間は「延長サポート」が提供される。延長サポート期間中でも、パッチはリリースされ、複数の有料サポートオプションが用意されるという。
アナリストは、Homeエディションのサポートを12月31日に打ち切れば、Microsoftに対する消費者の風当たりは非常に強くなるだろうとしている。
Directions on MicrosoftのアナリストPaul DeGrootは、「理屈の上では、Home Editionが搭載されたコンピュータを2006年に購入した場合は、すぐにアップグレードする必要が生じることになっていた」と話し、「ハードウェアが古くなり、安全性を確保するために、新しいコンピュータを買わなければならないというユーザーも数多く存在している」と続けた。
今回のサポート情報に関する混乱は、Microsoftが、Vistaのリリースの遅れによって直面している課題を浮き彫りにした。
Windows XPが発表された2001年10月以降、MicrosoftはデスクトップOSの大型アップデートをリリースしていない。以前は「Longhorn」というコードネームで呼ばれていたVistaは、Windowsの新バージョンとして2004年に公開される予定だったが、開発の遅れにより動きが止まってしまった。同社は2004年末、Longhornの計画を見直し、出荷時期を2006年に再設定したことを明らかにしている。
DeGrootは、「クライアントOSのリリース間隔がこれほど空いたことはなかった」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ