Novellは米国時間3月9日、同社のLinuxデスクトップ「SUSE LINUX Enterprise Desktop(SLED)」の次期版で利用可能になる複数の機能について発表した。新機能の搭載により、Suse Linuxは市場のあらゆるデスクトップ製品よりも使い勝手がよいものになると、同社は主張している。
NovellのLinuxおよびオープンソース部門でマーケティングディレクターを務めるGreg Mancusi-Ungaro氏は米国時間3月8日、「われわれは、Linuxデスクトップを多くの人々に使用してもらうため、多大な投資を行ってきた。使い勝手を向上させたといっても、第2のWindowsを作り出したわけではなく、よりすぐれたデスク
「Microsoftの『Vista』がリリースされれば、多くの市場でシェアを獲得すると思われるが、NovellのLinuxデスクトップはそれまで6か月間はリードを保てるだろう」(Mancusi-Ungaro氏)
SLEDは2006年の夏にも発表される予定で、いかなる企業ユーザーの利用にも適していることから、「Linuxにとっては大きなチャンス」になるとMancusi-Ungaro氏は述べている。
「これまでLinuxは、機能が固定されたワークステーションやトランザクション用のデスクトップなどとして、ごく特殊な環境に導入されることが多かった。だが今日では、一般的なオフィスワークにも利用可能だと、自信を持って言えるようになった」(Mancusi-Ungaro氏)
SLEDの新機能の中で重要なものには、動きのあるユーザーインターフェースや包括的なデスクトップ検索などがある。
Novellはこのほかにも、「Microsoft Excel」のマクロおよび「OpenOffice.org Calc」のDataPilotのサポートや、あらゆる標準的なネットワークと印刷用プロトコルへの完全対応、デジタルカメラ/USBドライブ/個人用音楽プレーヤー/プリンタのプラグアンドプレイ機能などをSLEDが搭載していることを喧伝している。
アニメーションを用いたGUIは、Novellが2006年2月にオープンソース開発コミュニティに提供したXglグラフィックソフトウェアを利用している。この新たなGUIが、Linuxデスクトップをより使いやすくしているという。例えば、ウィンドウを縮小したときに、そのウィンドウを表す視覚的な印が表示できるようになったと、Mancusi-Ungaro氏は述べている。
「画面の下部のパネルにウィンドウを縮小して格納する際に、画面が消えてしまうのではなく、そこへ移動させる方法が取られている。これでユーザーは、ウィンドウをどこに閉まったのかすぐにわかるようになる」(Mancusi-Ungaro氏)
「SUSE LINUX Professional 9.3」には「Beagle」というデスクトップ検索ツールが搭載されていたが、SLEDでも次期版からデスクトップ検索がサポートされる。Novellは7年前から同製品を提供しているが、これは初めてのことである。
Novellでは、SLEDの設計に役立てるため、何百回もの利用性テストを行い、ユーザーとの相互連絡を1500時間分ビデオに撮影したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ