マイクロソフトは3月7日、「Windows Mobile」に関する記者セミナーを開催し、同OSを搭載した端末のビジネス状況などを説明した。
Windows Mobile搭載の携帯電話端末として国内で最初に登場したのは、2005年12月に発売されたウィルコムの「W-ZERO3」シリーズだ。発売当初は売り切れ続出となるなど、大ヒットとなったこの製品だが、マイクロソフト モバイル&エンベデッドデバイス本部 部長の梅田成二氏は、「この頃にW-ZERO3を入手した人たちは、1人でPCを平均2.8台、携帯端末を平均2.2台持っている、オタクと呼ばれているような人たちが多かった。それが今では市場が少し広がり、一般のビジネスマンでも持つようになった」と話す。
マイクロソフトは今回のセミナーに、IT業界とは縁のないアロマテラピー総合研究所代表の日下部知世子氏をスピーカーとして招き、Windows Mobileユーザーの幅が広がっていることをアピールした。ソフトバンクが3月16日に発売を予定している「X01HT」の新色ホワイトも、「女性にもX01HTを使ってもらいたいから」と、ソフトバンク マーケティング本部MD統括部 プロダクトマーケティング部 端末マーケティング部 課長代理の片桐正道氏。セミナー会場にて、ホワイトの実機を初披露した。
マイクロソフトでは、2007年中にWindows Mobile搭載端末を10機種まで増やしたいとしている。
マイクロソフトは、2月にスペインで開催された「3GSM World Congress」にて、Windows Mobileの次期バージョンとなる「Windows Mobile 6」を発表した。梅田氏は、「現行のWindows Mobile 5がアーリーアダプターをターゲットとしたものだとすると、6はモバイルインフォメーションワーカーとわれわれが呼んでいる人たちがターゲットとなる」という。Windows Mobile 6の日本での正式な発表日については、「対応製品が出るタイミングで発表したい。いつになるかは現在通信キャリアと調整中」(梅田氏)としている。
現在のバージョンでは、英語版にあって日本語版にはない機能も存在するが、その理由について梅田氏は「日本の携帯端末は独自の技術を採用しており、グローバルで幅広く採用されている基準を優先させたため」と話す。ただし次期バージョンについては、「日本市場に対する優先度は今では高い。新バージョンではワールドワイドの機能と同等、もしくは日本特有の機能がつくこともあるだろう」としている。