Mac OS X Leopardの「Time Machine」機能を使って自動バックアップを設定したい場合、どうやらネットワークケーブルを使う必要があるようだ。
以前のLeopardのマーケティング資料では、無線ルータ「AirPort Extreme」に外部USBハードドライブをつなぎ(Airport Disk)、Time Machineを使えば、家中のMacBookのハードドライブが無線でバックアップできる、とうたわれていた。Time Machineは、Leopardで人気の機能の1つで、これまでより簡単にファイルのバックアップや復旧を可能にする。
しかし、MacworldのDan Frakes氏は今週に入って、AirPort Diskの使用をうたった文言をTime Machineの宣伝文からAppleが取り除いたことを指摘した。また、AppleInsiderも、同サイトが入手したLeopardではAirport Diskを使用した無線バックアップができず、USBドライブをMacBookやMacBook Proに物理的に接続してバックアップ作業を実行する必要があることを確認したとしている。Time Machineは、ファイル共有を設定したLeopardを稼働する他のMac、Leopardを稼働するサーバ、Appleのストレージデバイス「Xsan」にもファイルをバックアップできる。しかし、一般的なMacユーザーは、バックアップ先として市販の外部ハードドライブを選ぶだろう。
もちろん、これは悲観すべきことではない。だが、ノート型Macを無線ネットワークで常に使うことに慣れてしまっていれば、多少不便ではある。AppleInsiderのフォーラムでは、ハードディスクの内容すべてを無線ネットワーク経由でバックアップするには、100Mbpsを超えるスピードがでる802.11n接続でも大変な時間がかかるだろうとの投稿があった。それはそれでもっともだといえる。しかし、Appleは、同機能について土壇場まで準備していたはずだ。つまり、同社は数週間前まで、無線バックアップに問題はないと確信していたに違いない。
最も考えられる話としては、ソフトウェアが単純に準備できなかったことを理由に、同機能は、最終リリース版Leopardから最後の最後で取り除かれたのだろうということだ。同社は後日、ソフトウェアアップデートでAirport Disksのサポートを加えることが考えられるが、Leopardの初期ユーザーは待つ必要があるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ