MacやPCからMac OS X「Leopard」を搭載したMacにデータを移す際は、ケーブルにつまずいたりしないように気をつけよう。
カナダのブリティッシュコロンビア工科大学(BCIT)でコンピュータ科学を学ぶTom Karpik氏が、Leopardのバグを発見したと報告している。別のハードディスクなど、異なるストレージボリュームへファイルを移動中にプロセスに問題が生じると、データが失われる可能性があるという。どうやら、ファイルの移動中に移動元がクラッシュしたりネットワークの接続が切れたりすると、ファイルの内容が移動元のマシンから完全に消えてしまい、移動先のマシンにはすでにコピーされていたデータしか残らないということのようだ。
ここで問題とされているのはファイルを移動する場合であって、コピーした場合ではない。ファイルをある場所から別の場所にもっていく際、移動はコピーよりも少し危険度が高いと言える。ファイルの移動を選んだ場合は、操作が完了したら移動元のマシンからそのファイルを削除してもよいという意志を示したことになるからだ。実際、Mac OSでファイルを移動させるためには、コマンドキーを押した状態でファイルをほかのボリュームにドラッグする必要がある。キーを押さずに画面上でアイコンをほかのボリュームにドラッグすると、デフォルトではもとのボリュームから目的のボリュームへとファイルが「コピー」されるからだ。
Karpik氏のブログやこの件を取り上げた「Slashdot」の記事にコメントした人たち、および「Daring Fireball」のJohn Gruber氏などは、コピーではなく、わざわざ「移動」を選ぶというのは、自ら災難を招くようなものだと指摘している。問題を回避する最も簡単な方法は、キーを何も押さないでファイルをほかのボリュームにドラッグすることで、ファイルが元々あったマシンからそのファイルを削除したいのなら、コピーのプロセスがすべて完了したあとで手動で削除すればよい、というわけだ。
これに対し、転送が成功裏に完了したことが検証できるまで、Leopardは移動元のデータを削除するべきではないと、Karpik氏は指摘する。同氏の結論の一部についてより詳細な説明を求める問い合わせに対して、Karpik氏は電子メールで回答し「Leopardと違い、Windowsは移動先へのコピーがすべて完了するまで移動元のファイルを決して削除しない。これがまともな、当然予想される振る舞いだ」と書いている。Karpik氏のブログのコメント欄には、これは「Panther」(Mac OS X 10.3)のころからある問題だという書き込みがあるが、これが事実かどうか、現時点では確認できていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ