MSバルマー氏:「Windows 7を待つのもよい」--企業のVista導入見送りに対し

文:Mike Ricciuti(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-10-17 09:56

 一部企業は、「Windows Vista」は導入せずに次のバージョンまで待とうと計画している。Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏によると、それも悪くないという。しかしそれらの企業が「Windows 7」のために戻ってきてくれることを同氏は期待している。

 ZDNetのLarry Dignanの記事によると、Ballmer氏は「待ちたいならば待ってもよいだろう」と述べたという。「しかし私なら絶対にVistaを導入する」と同氏は述べた。

Symposium/ITxpoカンファレンスで話をするSteve Ballmer氏 Symposium/ITxpoカンファレンスで話をするSteve Ballmer氏
提供:Gartner

 オーランドで開催されたGartnerのSymposium/ITxpoカンファレンスにおいて、Ballmer氏はVistaを擁護し、「2年間におけるVistaの採用率は、XPの2倍の速度で増加している」と述べた。

 Ballmer氏は、Vistaにいくつかのアプリケーションやハードウェアとの互換性の問題があったことは認めたが、それらの問題はもう解決されたと述べた。「セキュリティに関してはすばらしい成果を達成しており、採用率は急速に増加し始めている」(Ballmer氏)

 これに対してGartnerのアナリストであるNeil MacDonald氏は、自社調査データを示し、回答者の61%がVista導入の見送りを考えていると反論した。Ballmer氏は、Microsoftではその結果を受けとめる体制が整う予定であると述べ、Windows 7はVistaとの互換性を保つというMicrosoftの公約を繰り返した。

 「Windowsの次期バージョンはVistaと互換性のあるものとなる。したがってここで移行しておこうではないか。Windows 7に移行したいとユーザーが思うころにはわれわれの準備は整っている」(Ballmer氏)

 またBallmer氏は、米Yahooの株価が下落したことからMicrosoftは再びYahooに提案を持ちかけるかという質問にも答えた。「われわれが(Yahooに)提案したのは33ドルだったのに、今日は11ドルになっている」とBallmer氏は述べた。「Yahooが売却したくなかったのは明らかである。おそらく彼らはまだ1株33ドル以上の価値があると考えているのだろう。私は今でも、Yahooの株主とわれわれにとって意味のある提案であると考えている」(Ballmer氏)

 最後にBallmer氏は、予定されているMicrosoftのクラウドOSの発表についてまたしても思わせぶりな発言をした。同氏は、ロサンゼルスで2008年10月末に開催される同社のデベロッパーカンファレンスにおいてこの発表があると述べていた。「2週間後に開催されるわが社のProfessional Developers Conference(PDC)において重大な発表を予定しており、これについて語る予定である」とBallmer氏は述べた。同氏は、クラウドにおけるプラットフォームを構築することがMicrosoftにとって必須であると述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  3. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  4. ビジネスアプリケーション

    カスタマーサポート業務で生成AIはどう使えるか、代表的な活用場面を解説

  5. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]