Microsoftが米国時間11月13日に述べたところによると、同社の調査によって、「Windows 7」のネットブックへのインストールを簡便化するツールに確かにオープンソースコードが含まれていることが分かったという。
「問題となっているコードを調べた結果、われわれはこれが事実であることを確認できた。ただし、これはわれわれが故意にしたことではない」とMicrosoftのPeter Galli氏はブログで述べた。「弊社はツールの作成に関してサードパーティーと契約したが、コードレビュープロセスでオープンソースコードの存在を見逃したことから、われわれにも責任の一端はある。われわれはMicrosoft Storeを通して提供されているほかのコードについても詳しく調べてみたが、こうした問題があったのはこのツールだけだった」(Galli氏)
この調査結果を受けて、Microsoftは今週中に同ツールのソースコードとバイナリを、GNU General Public License version 2(GPLv2)の下で公開すると述べた。さらに、MicrosoftはMicrosoft Storeにおいて、カスタマー向けに同ツールの提供を再開する予定である。
ブロガーのRafael Rivera氏が投稿の中で同ツールはオープンソースの「ImageMaster」プロジェクトのコードを使用しているようだと述べたことを受けて、Microsoftは先週、同ソフトウェアユーティリティの提供を中止していた(注意:ImageMasterプロジェクトはCodePlexで公開されていたが、今は提供が中止されている)。
それほど知られてはいないが、問題になった「Windows USB/DVD Tool」は光学ドライブのないネットブックやPC上でOSをアップグレードするという厄介な問題に対するMicrosoftの回答だった。
Microsoftは何カ月にもわたってこの問題の解決方法を模索したが、最終的に10月にリリースされたこのソフトウェアプログラムを選択した。このプログラムを利用すると、ユーザーはOSのダウンロード可能なコピーを使って、ブート可能なドライブを作成することができる。
オープンソースライセンスの下でソフトウェアをリリースすることは、Microsoftにとって全く初めての体験というわけではないが、同社がGPLの下でそうすることはめったにない。MicrosoftはGPLについて、制約の多いオープンソースライセンスの1つと考えている。
MicrosoftはGPLv2の下で、いくつかのLinuxドライバをリリースしたが、そのときも、同社はそうするより仕方がなかった可能性がある。一部の人が示唆したところによると、それらのドライバはGPLコードを含んでいたため、同一のGPLライセンスの下で再リリースされる必要があったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ