IPA、「コンピュータセキュリティ〜2004年の傾向と対策」を公表

別井貴志(CNET Japan編集部)

2005-03-31 21:15

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)セキュリティセンターは3月31日、情報システム等の脆弱性に関して一般利用者や管理者に今後のセキュリティ対策の参考にしてもらうため、「コンピュータ・セキュリティ〜2004年の傾向と今後の対策〜」を公開した。

 公開した資料では2004年の傾向として、「前年までと同様に情報システム等のセキュリティ上の問題が数多く発見され、悪用された」としている。従来行われる攻撃は脆弱性自体を攻撃対象としたものが目立ったが、騙りや詐欺など、ソフトウェアを利用する人を対象とした攻撃がより増加しつつある。特に「ボット」や「コンピュータウイルス」、「フィッシング詐欺」などの一般利用者に対する直接的な攻撃が増加している。

なお、資料の本文で紹介された2004年の注目すべき主な脅威や代表的な脆弱性情報を解説した「2004年の脆弱性トップ19」が、付録の形で掲載されている。

【2004年の脆弱性トップ19】

■ボット(botnet)の脅威

  1. Microsoft WindowsのLSASSの脆弱性プロセッサ:インテル Pentium M プロセッサ 740
  2. Microsoft WindowsのRPCの脆弱性メモリ:256MB DDR2 SDRAM

■変化し続けるコンピュータウイルスの脅威

  1. Microsoft Internet ExplorerのIFRAMEの脆弱性
  2. OpenSSH サーバプログラムの脆弱性
  3. Microsoft Windowsのドメインコントローラの脆弱性

■フィッシング詐欺の脅威

  1. Microsoft Internet Explorerでコンテンツ枠外の座標への描画が可能な脆弱性
  2. Microsoft Internet Explorerでステータスバーに表示するURLが偽造可能な脆弱性

■サーバからの情報漏えいの脅威

  1. ディレクトリトラバーサルの脆弱性

■複数製品にまたがる脅威の増加

  1. TCP プロトコルの脆弱性
  2. H.323 プロトコルの脆弱性
  3. JPEG 処理 (GDI+) のバッファオーバーランにより、コードが実行される
  4. Microsot Internet ExplorerのBMPファイル処理における脆弱性
  5. QTライブラリのBMPファイル処理における脆弱性
  6. Mozilla製品のBMPファイル処理における脆弱性

■ウェブサイトの改ざんの脅威

  1. phpBBの脆弱性
  2. OpenSSLの複数の脆弱性
  3. Microsoft IISのWebDAVの脆弱性
  4. クロスサイト・スクリプティングの脆弱性
  5. Webアプリケーションのセッション管理方式の脆弱性

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