Microsoftは、システムで問題が発生したというユーザーからの苦情を受け、「Windows Vista Service Pack 1」を使用する上で必要とされるソフトウェアの自動配布を停止した。
先週リリースされたアップデート「KB937287」には、Windows Vistaインストールソフトウェアのアップデートが含まれており、「Windows Vista SP1を問題なくインストール、アンインストールするためにすべてのバージョンのWindows Vistaで必要」とされている。
MicrosoftのプロダクトマネージャーNick White氏がブログに寄せたエントリによると、同社は米国時間2月20日、このアップデートの自動配信を停止したという。
White氏は「KB937287が原因で、ユーザーが問題に直面する可能性があるという報告をいくつか受けている」と述べている。「このエラーに関する報告を受け、当社ではこれ以上のユーザーへの影響を食い止めるため、直ちに今回のアップデートの自動配布を一時的に停止する決定を下した。一方でこの問題の発生原因について調査する」(White氏)
Windows Vista SP1は、Microsoft Developer Networkの登録ユーザーに提供されているが、正式版のリリースは3月中旬になる予定。
いら立った「Windows Vista Ultimate」のユーザーの1人がWhite氏のエントリに対し返信している。このアップデートをインストールしたところPCの調子がおかしくなり、ハードディスクの再フォーマットを余儀なくされた。その結果、すべてのファイルとプログラムが失われたとしている。ある別の匿名の投稿者からの、Vistaのインストールディスクの中にある「System Restore」オプションを使用するようにとのアドバイスに対し、このユーザーは、自分が使用しているVistaはインターネット上からダウンロードして購入したもので、手元にディスクはないと回答している。
2名のユーザーからは、このアップデートを既にインストールしたにもかかわらず、「Windows Update」によるインストールを促すメッセージが表示されるという苦情が寄せられている。
またS Marusicさんは、「新型Dell Inspiron PCでもアップデートによる問題が発生している。この問題をいつ頃どのように修正するのか、Microsoftでは見通しが立っているのか。わたしのPCには重要なデータがあり、すぐにパッチかフィックスが公開されない場合、ハードディスクを再フォーマットすることも検討しなくてはならない。何とかしてくれ!」と記している。
MicrosoftのWhite氏は、「この問題の影響を受けるのは、特殊な環境を構築している少数のユーザーに限られる」としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ