マルウェア生産国ランキングのワースト1位はロシア

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-02-21 15:39

 米国時間2月15日に発表されたレポートによると、ロシアが中国を抜かし、スパイウェアなどのマルウェアの生産国として世界一になってしまった。

 セキュリティソフトウェアメーカーのPC Toolsによれば、マルウェアのロシア発のマルウェアの割合は27.9%。これに対して中国の割合は26.5%。過去の調査では世界2位になってしまった米国は今回、3位(10%弱)となった。

 ロシアはスパムメールの温床としても知られている。

 PC Toolsは、マルウェアをばらまく犯罪者集団Russian Business Networkが消滅したにも関わらず、ロシアの生産量が落ちていないことを指摘している。

 PC ToolsのマルウェアアナリストSergei Shevchenko氏は声明で「Russian Business Networkがいなくなったところに、ほかのマルウェアディストリビュータが入り込んでいる」と述べる。「結果として、過去にないくらい多くのウイルスやスパイウェアがロシアから出てきている。そして、マルウェアの複雑さが増している」(Shevchenko氏)

 さらに、今はなきRussian Business Networkのほうが、その代わりに出てきた小規模な組織よりも追跡しやすかったとShevchenko氏は言う。「現在は、ロシアのマルウェアホスティングサービスが、マレーシアや中国、パナマ、シンガポール、タイ、トルコ、インドのサーバに目を向けている」

 傾向としては、小さな組織や個人を対象とした、利益目的の攻撃が増加している。

 以下はマルウェア生産国のトップ10である。PC Toolsは、インタラクティブな世界地図で、この状況を示している。

  1. ロシア(27.89%)
  2. 中国(26.52%)
  3. 米国(9.98%)
  4. ブラジル(6.77%)
  5. ウクライナ(5.45%)
  6. 英国(5.34%)
  7. フランス(3.81%)
  8. ドイツ(2.41%)
  9. スウェーデン(1.6%)
  10. スペイン(1.37%)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  3. セキュリティ

    経営陣に伝わりづらい「EDR」の必要性、従来型EDRの運用課題を解決するヒントを解説

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    中小企業のDX奮闘記--都市伝説に騙されずに業務改善を実現したAI活用成功譚

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]