Mozillaは、ユーザーの個人情報をさらしかねない緊急性の高い脆弱性を解決する目的で、人気のあるブラウザ「Firefox」、電子メールクライアント「Thunderbird」、アプリケーションスイート「SeaMonkey」のアップデートをリリースした。
Mozillaはユーザーに対し、米国時間12月16日にリリースされたFirefoxのバージョン3.0.5、Thunderbirdのバージョン2.0.0.19、SeaMonkeyのバージョン1.1.14にアップデートするよう呼びかけている。
今回の脆弱性はFirefox 3の以前のバージョンだけでなく、Firefox 2にも発見されていた。
セキュリティ研究のSecuniaが17日に発表したセキュリティ勧告では、次のように説明されている。
Mozilla Firefoxに、攻撃者が悪用すると一定のセキュリティ制限を通り抜け、個人情報を漏洩させ、クロスサイトスクリプティング攻撃の実行やユーザーのシステムに障害を起こす可能性のある複数の脆弱性が報告されている。
- レイアウトおよびJavaScriptエンジンのエラーを悪用して、メモリが改ざんされ、任意コードが実行される恐れがある。
- XULの「persist」属性を処理する際のエラーを悪用して、クッキー設定が迂回され、後のブラウジングセッションでそのユーザーのトラッキングが行われる恐れがある。
- 複数のエラーを悪用して、同一生成元ポリシーが迂回され、個人情報が漏洩し、クローム権限をもったJavaScriptコードが実行される恐れがある。
Mozillaのセキュリティ勧告は、3つのプログラム(Firefox、Thunderbird、SeaMonkey)すべてに、悪意ある攻撃者によってメモリが改ざんされ、ユーザーのコンピュータで任意コードが実行されかねない重大な脆弱性があることに注意を喚起している。
Mozillaはまた、同じ3つのプログラムにおいて、真正なサイトから悪意あるサイトへユーザーがリダイレクトされ、個人データを盗まれる恐れのある重大な脆弱性についても警告している。さらに、同じ3つのプログラムに存在する3つ目の脆弱性を悪用すると、異なるウェブサイトから任意のJavaScriptを開始することが可能だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ