Absolute、盗難PCの遠隔操作と回収作業を提供する「Computrace」を発表

大川淳

2009-10-02 21:32

 カナダのコンピュータセキュリティ関連サービス事業者であるAbsolute Softwareは、コンピューターの追跡、管理、保護サービス「Computrace」の日本語版の提供を開始するととともに、日本法人を設立すると発表した。成長性の高いアジア市場でソリューションを提供し、活動範囲をさらに拡大することを図る。

PCの紛失や盗難に対処、IT資産管理も可能な「Computrace」

 Computraceはファームウェアベースのソリューションで、Acer、ASUS、Dell、富士通、Hewlett-Packard、Lenovo、パナソニック、東芝などのパソコンのBIOSに組み込まれている。BIOS上のエージェントとOS上で動作するエージェントが中核となり、PCがインターネットに接続すると、同社のモニタリングセンターと自動的に交信を開始、1日に1回、IT資産管理情報を「Absoluteカスタマーセンター」に送信する。

 Computraceがレポートできるのは、ハードおよびソフトの構成情報をはじめ、周辺機器、HDD容量、OSの更新状況、ウイルス駆除などのほか、リース品であればリース期間の管理も可能だ。

 エンドユーザーはAbsoluteカスタマーセンターにログインすれば、それらの情報へのアクセス、IT資産の管理、レポート作成、遠隔地からのデータ消去を行うことができるという。データ消去の指示は、すべてのデータ、OS以外のすべてのデータ、フォルダ単位、ファイル単位というように、細かな指定ができる。これらのデータ消去の手順は、あらかじめポリシーを設定しておくことも可能だ。

「Computrace」サービスの基本構造(画像をクリックすると拡大します) 「Computrace」サービスの基本構造(画像をクリックすると拡大します)

遠隔コントロールだけでなく盗難回収作業も

 Computraceでは、ノートパソコンが盗難にあった場合も想定して、さまざまな機能を備えている。パソコンを勝手に使用されるのを防ぐため、インテルのvProを活用し、「Anti-Theft」機能によりエージェントが電源オフやロックの指示を出せる。また、盗難などの異常事態がデータセンター側に認識されると、パソコン-データセンター間の交信は15分に1回になるという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI を活用した革新的な事例 62 選 課題と解決方法を一挙紹介

  2. セキュリティ

    新入社員に教えるべき情報セキュリティの基礎知識--企業全体を守るための基本ルールを徹底解説

  3. セキュリティ

    KADOKAWAらの事例に学ぶ、2024年サイバー攻撃の傾向と対策

  4. セキュリティ

    【マンガで解説】なぜ中小企業でも最新のセキュリティ対策を強化しなければいけないのか?

  5. ビジネスアプリケーション

    調査結果が示す、通信業界の「生成 AI 活用」インパクト--成果を達成する 4 つのユースケース

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]